fc2ブログ

稲盛和夫の実学 経営と会計

第5回目は、1998年に日本新聞社から刊行され、
その後、文庫本としても販売され、今でも高い評価を得ている
『稲盛和夫の実学 経営と会計』を取り上げます。
著者の考え方や、経営に活かすための会計について、
とてもわかりやすく読み進めることができます。

book

(*本書はABS計数マネジメント講座1の推薦副読本でもあります。)

○~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~○
  【稲盛和夫の実学 経営と会計】
    稲盛和夫(著)  日経ビジネス人文庫
○~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~○

この書籍は、会計や簿記の専門家によって、会計の専門知識の理解を
深めるために書かれた書籍ではありません。
むしろ、経営者である稲盛氏が、「会計がわからんで経営ができるか」
という思いで、自らの経験を基に、経営に携わる方々に向けた書き下ろした
指南書であると言えます。

本書の著者である稲盛和夫氏は、ご存知の通り京セラの創業者であり、
世界的企業へと発展させた、カリスマ的存在の経営者です。

本書では、エンジニア出身の稲盛氏は会計の専門知識がないため、
会社の経理担当者に、ことあるごとに質問や自説をぶつけ、
そのたびに、意見が衝突しあったいきさつが書かれてます。

そしてその結果、「京セラフィロソフィの中から生まれた会計思想」
という経営のための会計の本質にたどり着き、
「売上を最大に、経費を最小に」
という経営の原点が理解できたとも書かれています。

このあたりの話については、以前稲盛氏にABSで
講義をしていただいた内容も参考になると思います。
興味のある方は、以下URLをご参照ください。
 http://www.attackers-school.com/lecture/000022.html

本書の中で稲盛氏は、
 ー経営者とはどのような考え方を持つべきなのか?
 ー企業経営の原則とは何か?
などについて、わかりやすく述べています。

経営者とはどのような考え方を持つべきなのか?
を示す上で、会計学、経営学の原点にある基本的な考え方として、
『原理原則に則って物事の本質を追及して、人間として
何が正しいかで判断する』ことの重要性を、
一貫したメッセージとして発信し続けています。

その上で、稲盛氏が経営のための会計学として実践した
幾つかの基本原則として、
  □キャッシュベース経営
  □一対一対応の原則
  □採算向上の原則
  □透明な経営を行う
などが紹介されています。

現在ではこれらのいずれも当たり前であると言われるように
なってきました。若い経営者にとって、これらが「当たり前である」
と思うようになったほど、稲盛氏は多大な影響を与えたのです。

逆に、経営哲学や考え方が未熟だったり、経営と会計の原則を
理解していない経営者は、いずれ社員や利害関係者の共感を
得ることができなくなるか、
極端な例で言えば、司法の裁きに身を委ねることになるのかもしれません。


そこで、新しい価値を生み出す、アントレプレナーを志す方々は、
以下の点を意識しながら本書を読んでみてください!

 1、本書の中で述べられている事例を基に、
   経営者としての理念や、企業経営の責務を十分に理解し、

 2、経営に関する氏の考え方や原則を、現在のご自分の状況において、
   どのように活かすことができるかを真剣に考え、

 3、そして、経営哲学や考え方について自分なりに応用して、
   経営と会計の原則を作り出し、実践に置き換えてみる。

 をトライしながら読まれてはいかがでしょうか?


稲盛氏が抱いてきた高い志と経営者意識、そして後輩経営者へ
語りかける厳しくも温かい眼差は、次の時代を託された私たちへの
叱咤激励であるとともに、経営者が果たすべき社会的責任の大きさの
理解を促す気持ちが込められている気がします。

先輩経営者からの教えを真摯に受け止め、
考え、考えそして、考え抜き、実行に活かしてください。



◇ご参考(この分野をもっと、・・・)
・・> 基礎から知りたい方へ
「経営分析の基本がハッキリわかる本」 千賀 秀信著 ダイヤモンド社

・・> 掘り下げたい方へ
「財務とは何か」 チャック クレマー 、他著 日経BP社


この文章は大前研一のアタッカーズ・ビジネススクールが発行するメルマガ【情熱DNA】(まぐまぐ殿堂入り)にて配信した内容です。ご登録いただければ毎週水曜日、お手元に届きます。こちらから
スポンサーサイト



この記事のトラックバックURL

http://abscommunity.blog37.fc2.com/tb.php/77-3a993b8a

Template Designed by DW99