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大前研一特別講義(2011年12月18日)講義録 「世界と日本の現在の姿」編

熱さ満載の大前研一特別講義
今回は「世界と日本の現在の姿」編をお送りします。

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 ※2011年12月18日(日)アタッカーズ・ビジネススクールで開催された講義の内容を
  抜粋したものです。複写・転用はご遠慮ください。
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● 『この国を出よ』
結論から言うと、日本企業はあかんなと。
要するに成功者のジレンマ。
成功すると同じパターンに入って、新しい時代というものを嗅ぎ分けられないというか、
自己変革ができなっているところに陥ってしまっているのではないか。

世界経済がどうなっているのかは、みなさんがよく知っているとおり、やばいと。
やばい時代に安定して伸びていくことのは非常に難しいので、
このやばさというものを理解して、いち早く自分が対処できるようにしないといけない。
いま、ヨーロッパのユニリーバは強いし、ネスレなんかも強いなんてもんじゃない。
世界最大の食品会社 ネスレはスイスから誕生しているけれど、
スイスは一番小さい国で、胃袋600万しかない国なのに、ネスレは世界一。
それは世界中で売ってるからだ。
伸びてるところに売っていく。高く買ってくれるところに売ると。これだけだよね。
今、コカコーラ、あの毒みたいなものを売ってる会社はどんどん伸びてる、調子いい。
毒じゃないらしいけどね。
アメリカのメタボの象徴はマクドナルドだよ。
マクドナルドはこの10年で売り上げ2倍になってるんだよ。
アメリカの売り上げは全然変わってない。
全世界で売っているから、売り上げ倍増。

企業というのは、世界で一番材料の安いところから買って、
一番人件費の安いところで作って、一番高いマーケットに売る。
こういうのをアービトラージと言いますけども、それによって利益が出るわけで、
日本みたいな人件費や材料が一番高いところで作って、
ディスカウントばっか流行ってるとろこで売っても利益なんて出るわけないんだよ。
日本は利益が出ない国になってるわけだ。
だから僕は柳井さんと一緒に、『この国を出よ』っていう本を書いたわけよ。


● 日本こそ危機的状況の最中にいる

世界は危機にあります。
4つの地雷源っていうのがあって、全部雷管がつながってんだと。
これが世界の実態だよって言ってね。いよいよ欧州危機のほうが火を噴き始めている。
僕は欧州危機を予言したのは、ドバイが起こったとき。
一昨年11月、あれは国家債務危機っていう問題なんだよね。
国家債務の危機って言うのは伝播するんよだよ。
あのインフルエンザみたいなとこがあるんだよ。

昔アジア危機のときも、タイのバーツ売りから始まって、
ASEANにいって、半年後に韓国にいって、それからロシアにいったと。伝播するんだよ。
この危機というのは、噂で始まるんだよ。
リーマンはこれでつぶれたなと、次は誰かって始めるといけないんだよ。
だからギリシャをできるだけ長くもたせないといけない。
ギリシャがトラぶってる間は、他のところに目が行かない。
ギリシャ問題が片付きそうになると、次は誰だと。イタリアやばいじゃないと、こうくるわけよ。
イタリアが片付くと、今度はスペイン・ポルトガルも安泰じゃないよなっていうと、
トレーダーっていうのは、そういうのから空売りするんだよ。
トレーダーっていうのは、集団心理でやってるんだから。
経済が分かってたらトレーダーやれないから。分かってたら、そんなことやらないよ。

いずれにしても、どういうふうにしていくと今度はアイルランドがまたくるかなぁ~と。
イギリスとフランスがお互いにね、どっちが悪いかとコンテストやってるよね。
フランスなんていうのは、イギリスのほうが悪いのに、あいつら一抜けしやがってってね。
フランスがこうやって今、睨まれてる。噂にならないことが重要なんだ、これは。
でもこの噂の一番先にあるのは、日本だからね。

そんなこと言ったってってヨーロッパ人が一生懸命に言ってるわけ。
あっちのほうがいいよねと。
見ろよ、世界最高の国家債務を抱え、国民のほうが買い支えてるあれも
もう資源がそろそろ尽きてると言ってね。
IMFのラガルド専務理事なんてのは、一生懸命、あっち見ろと、ヨーロッパよりももっとひどいと。
こういうふうにやってるわけだな。
日本の方はね、そういった口頭戦術が分かんないもんだから、
真面目にいろいろやるやつばっかりだからね。
鞘取り業者の心理なんてまったく分からないやつがやってるからね。


● 路頭に迷うことはない。やりたいことをやりなさい。

アタッカーズには、SPOFという制度があるんですね。
SPOFというのは、背中を、ポンと、押す、ファンドということで、
卒業生や受講生の事業プランに対して、事業資金の一部を投資するというもの。

起業するかどうかというのはたいてい悩むわけですよね。
その時に、いいと思ったらやっちゃいなよと。
会社にいても地獄、会社を辞めても地獄。
いつまでも、自分はあの時やっておけばと思うくらいなら、やってごらんと。

この日本でですね、出来ないことが一つあるんです。それは食い詰めるということなんです。
失業保険があるから、食いつなぐことができる。
一つだけ思い切る理由があるとしたら、日本の場合はね、路頭に迷うことはないのよと。
だったら、やりたいことをやりなさいと。こういうことね。

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