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【経営者講義 議事録】ライフネット生命保険 代表取締役 出口治明氏

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 ※7月19日(火)にアタッカーズ・ビジネススクールで開催された講義の内容
  を抜粋したものです。複写・転用はご遠慮ください。
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●算数で考える

大切なことは「国語ではなく算数で考える」ことです。
「大震災で支払いが増えて生保は大変だ」というのは国語ですよね。
一見もっともらしい。でも算数に直してください。
亡くなった方、行方不明の方は最大で2万5千人で、
全員民間の保険に入っていても、2,500億円。
一方で、生命保険会社はいくらお金を持っているかといえば、300兆円。
キャッシュは3兆円あるんですよ。
自分の考えを数字とファクトとデータをベースに、
ロジックで積み上げるのが国語を算数に直すということです。


●「世界経営計画のサブシステム」

この世界をどのようなものだと理解し、どこを変えたいと思い、
自分はその中でどの部分を受け持つかということを考えるのが
生きること、仕事することであり、また起業家のあるべき姿です。
起業したいという方が多いということは、日本の将来は明るい。
ただ、起業を目的にするのではなく、
「起業して実現したい何かがある」ことが圧倒的に大事。
「世界経営計画のサブシステム」を担うには、
この世界をまずは虚心坦懐に見ないといけない。
でも本当に虚心坦懐に見るということは難しい。
人間は見たいものしか見ない。
あるいは世界を都合のいいように解釈する、
そういう脳の構造を持っている動物ですからね。


●日本の構造のゆがみ

日本はおじいさんになって、お金に働いてもらう時期がきたのに、
異常な借金をしたから、20歳のように働かないといけない。

根本的な原因は、少子高齢化。
今の状態になることがわかっていたのに、
日本のリーダーが何もできなかったのはなぜか。

「1票の格差」が仕組みとしての根本原因だと思います。
田舎のおじいさんが、リーダーに選ばれやすい。
大家族で住んでいるので、東京で若い女性が働きながら
赤ちゃんを育てることがどれほど大変なのかが分からないわけです。
わからないことは対策の打ちようがない。

日本の少子化予算のGDPに占める割合はこの10年で
常にOECDの中で最低ですね。
それからおじいさんはすぐに死んでしまうので平気で借金するんですね。


●世の中を変えるのは「仕組み」

近頃、企業の経営者がよく言っているのは、
「最近の若い社員は全くダメだ。海外に行きたがらない。
 こんなに甘っちょろい人間ばかりではこの国が心配だ」。

何でそうなるのか。
経営者が東京の本社にいる人を可愛がって、
彼らを抜擢するからこそ、この社会で偉くなるためには
海外なんかに行ってははダメだと若者が思うから行きたがらない。
こんな状況はすぐに直せますよね。

経営者が本当に危機感を持っているのであれば、
「わが社では3回以上、15年以上海外勤務をやらなければ、
 一切部長にも役員にも抜擢しない」
と言いきれば瞬時に変わります。

だから世の中を変えるのは仕組みであり、
大人が作るものだと覚えておいてください。


●日本の未来

女性と若者と外国人にもっと頑張ってもらえれば、
GDPはあっという間に上がる。
女性に頑張ってもらうだけでも、15%あがるという
レポートがある。
僕の友人でこの30年間悲観論を言っていたエコノミストが
いるんですが、彼は楽観論に転じてます。
なぜか?
女性、若者、外国人をこれ以上使わないことは考えられないから。

日本のトップ層はダイバーシティーがない。
これで非製造業の競争力がつくはずがないでしょう。
例えばファッション産業を考えてみて下さい。
デパートに行ったら男性の売り場ってないですよね。
ほとんど女性の売り場ですよね。買ってるのはほとんど女性。
紳士物売り場でも買ってるのは女性。ということは、
女性の経営者がいなくてどうしてきめ細やかなニーズが
分かるんですかね。


●日本特有の「婚活・フリーター」現象

日本の問題はフリーターが原因で若い世代が貧しいことです。

1ヶ月ほど前に政府から出されたレポートでも、
300万円の年収がないと結婚できないから、子どもが生まれない、
と書かれていました。正規雇用をしないからです。
ちなみにフリーターとか婚活とかいうのは日本だけの
ガラパゴス的な現象です。なんでこんなことが起こるのか。
子どもを家から追いださないからです。

20歳前後で出されると、最初はお金がありませんから
ルームシェアをしますよね。これは世界共通です。
ウィリアム王子とキャサリン妃がルームシェアで愛を育んだように、
婚活なんて必要ないんですね。
だから、これも仕組みで解決できることです。

成人した子どもと同居している親からは、
所得税を5倍くらい取れと言っています。
そういう「仕組み」を作らない限り、人の意識は変わらないですよね。


●ライフネットの挑戦

現実を見れば、20代から30代のこれから子どもを育てる人
の所得はとても低い。こういった世代に
大手が売っている高い保険を売ることが出来ますか?

それでライフネットは、インターネットを使って、生命保険料を半分にして、
安心して赤ちゃんを産んでもらおうと考えて起業した。
冒頭にお話していた「サブシステム」です。

保険料が半分になると怪しむ人がいますが、
世の中には同じことがたくさんあります。
缶ビールを買ってきて飲めば180円ちょっとでしょ。
お店で同じビールを飲んだら、いくらしますか。
僕の経験では、平均して400~500円します。
何で全く同じものを同じ量だけ飲んで倍かかるんですか。
その居酒屋の人件費と物件費が上乗せされているからです。

生命保険も全く一緒でしょ。
ライフネットはインターネットの中にしか店がないから
会社の運営経費が安くなり、その結果として保険料が安くなるのです。
レガシーの保険会社は全国に何千も店舗を展開しているから、
倍になるのは当然。
原価が同じ理由は、誰が計算しても日本人の死亡率は同じだから。
算数で物事を考えれば答えは簡単ですね。

いかに国語と算数が違うか。
「震災後、大手の生命保険会社は多くのセールスがいるから
 安否確認が出来る。
 ライフネットはセールスがいないから安否確認ができない」
これは国語ですね。
ライフネットは1ヶ月弱で全員の安否確認を終えています。
お客様がまだ少ないから本社から人間を派遣して十分安否確認ができるわけです。
大手はまだ何万という行方が分からない人を抱えています。
これも国語と算数で考えることの誤謬ですね。


●ライフネットの人材採用

去年インターンを受け入れました。
初め日本人は受け入れるつもりはなかったのですが、
長い手紙を送ってきたので、
情に負けて2人受け入れました。
2人の感想は、
「出口さんと岩瀬さんの本を読んで、ベンチャー企業らしく
 2名でガンガン引っ張ってると思ったら、二人の影が薄く、
実際は、女性と若者が大活躍している」。

最後に僕と岩瀬がなんで知りあったか。偶然ですね。
ベンチャー企業というものは、こんなことやりたいと
長い間考えて雌伏10年とかそういう発想をする人もいますが、
偶然の要素の方がはるかに大きい。
人間で一番大切なものは仕事でも起業でもないですね。
人生のパートナーを見つける事ですね。
それも偶然でしょう。


●風が吹いたら凧を揚げる

自分がいつでもレディの状態にしておけば、
風が吹いたときに凧をあげられる。
もし風が吹かなければ、諦めればいんです。
人間の歴史を見ていると、凧をあげられた人なんて99%いないんです。
ほとんどの人が夢破れている。
それが普通の人間であって、人間の幸せは喜怒哀楽の総量で決まると
僕は思っています。
ただ、準備をしておかなければ、風が吹いた時に凧はあがらない。

そのために、規則正しく、朝昼晩色んなものを食べて、健康でいる。
そして、異質で多様な経験を積み、
縦横に知識をインプットしておく。それが大事です。
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