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大前研一最新提言!『大前研一特別講義 講義議事録(後編 最終回)』

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 ■大前研一最新提言
  『 大前研一特別講義 講義議事録(後編 最終回)
    ~データは眺めるだけじゃ駄目。自分の目で見て日本の未来を創れ!』
               ※12月20日 ABS受講生向けの特別講義より
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■歴史は繰り返す

さて、最後に。これからの日本をデータで見てみようじゃないか。
主要国のGDPを見ると、先進国は良くないが、BRICSはみんなプラスだ。
財政赤字対GDP比は、先進国は揃って伸びているけれども、
中でも日本は200%と群を抜いている。

09年11月に起きたドバイ・ショック。ドバイ・ショックは、ドバイ首長国の
政府系投資会社ドバイ・ワールド傘下の不動産開発会社ナキールが、
債権者に債権の繰り延べを要請したのがきっかけだった。
僕はその時ドバイにいたので、色々と見て回ったけれども、その影響は
全然大したことがない。見逃せないのは、その裏で起きている連鎖だ。

現在、格付け機関が、財政が悪化しているギリシャに対して、格付けの見直しを
始めている。スペインに対しても同様だ。ところが日本を見るとどうだ。
09年10年予測の財政赤字対GDPは、スペインと同じ大きさ。財政赤字の累積では
日本がダントツの1位だ。

1997年夏。アジア通貨危機は、タイ・バーツの急落に始まって、マレーシア、
インドネシア、韓国にも波及。韓国はIMFの支援を受けた。
そしてアジア通貨危機の余波は、財政が悪化していたロシア経済へ影響し、
ロシアはデフォルト(債務不履行)に陥った。

今僕が心配しているのは、危機の連鎖だ。ドバイ・ショックが起きて、
財政状況が悪いギリシャに格付け機関が見直しを入れた。で、次に負債収支が
悪い国はどこかというと、スペイン、フランスとなる。
フランスまできたら、ヨーロッパは持たない。
そして、日本は大丈夫かってことになってくる。

日本は大丈夫じゃない。GDPの2倍もの負債を抱えている国は他にない。
巨額の財政赤字で、かつて日本と肩を並べていたイタリアですら120%。
日本は200%だ。政治の無駄遣いはどこで制裁されるかと言えば、
市場が制裁するんだ。
フィッチやS&Pとかの格付け機関が、日本の国債を下方に見直すとか。
こういう話だな。


■日本という国の台所事情

1990年代以降、日本は税収が増えていない。それは当然だ。日本は途上国型の
税制なんだから。つまり所得が増えるという前提で税制をやっている。
国民の所得は、増えていないんだから、税収が増えるわけが無い。

そして法人税。企業が伸びるという前提の税制だから、これも増えない。
09年度は歳入欠陥が10兆円だった。所得税と法人税が、予算より10兆円足りない。
予算立てた奴が悪いんだよ、もちろん。この期に及んで税収が伸びるという前提で、
甘い予算を立てているんだから。

日本の税収は伸びていない。それで、政府がどんどんお金を使ったらどうなる。
1989年まで、日本は税収が伸びていた。そこから先、税収が下がっているのに、
歳出は右肩あがり。バブル期ですら、60兆円の税収でしか無かったのに、
緊急経済対策で300兆円も使った。これが、公的債務が増えた理由だよ。

日本は少子高齢で、膨れ上がった債務を返済する人口が減る。就労人口は
年間40万人ずつ減っているんだから。より少ない人でより多くの借金を返す。
これは不可能だ。


今や日本中の銀行・金融機関が国債買取り機構になっている。
でも国民にその認識は無い。家計で持っている国債は、約1,000兆円のうち
36兆円しか無いから。但し、皆さんは国債を買っていないからと言って、
安心してはいけない。
銀行、ゆうちょ、生命保険、損保、年金・・・全ての銀行・金融機関が国債を
買っているのだから、皆さんがどこにお金を置こうが、
国債以外のものになっていないんだ。

西川善文・日本郵政前社長は、郵便貯金と簡保の2割を、ポートフォリオ運用に
あて、国債以外の商品に多様化していた。国債買取機関をやめようというのが、
小泉政権の狙いだったから。これを「ミスター大蔵省」が入ってきて、
ポートフォリオ運用を全部国債に戻すという。その額は、10年度予算での
新規国債発行額と同じ40兆円。だから来年、発行する国債には、買い手が在る。

国債を買わず、運用先を多様化していた西川善文・日本郵政前社長を外したら、
来年発行する国債の買い手が出てきた。派手に国債が発行できるわけだ。

これは危ない。レーティングが下がって、金融機関が国債を売り始めるか、
あるいは外国人投資家が持つ44兆円が売りに出されるか。
瞬間的に、日本の国債が暴落する可能性があるのだ。

日本の裏側は全て国債。だから暴落しないと言う。世界を見渡しても、
自国民が買う国債は少ない。デフォルト(債務不履行)したアルゼンチンでも、
国債の55%を外国人が買っている。日本だけは日本人しか買っていない。
外国人保有率はわずか5%。これが、日本が見かけ上幸せにいっている理由なのだ。


■マクロデータから事業機会を読む

2010年以降の名目GDP予想推移では、中国を含む新興国全体のGDP総額がEUを抜きます。
だから皆さん、商売の場所は伸びているところに行きなさい。

今日紹介したマクロデータは、誰でも入手しようと思えばできる。
ただ入手して眺めるだけで無く、そこから意味を見出して、自分の商売に
どういう影響があるのかまで考えないと、全く意味がない。
私の講義を聞いて、初めて分かった、というのも駄目。
経済ニュースや新聞の情報も鵜呑みにしちゃいけない。
マクロデータのような大きな数字を見て、考える癖をつけてください。


   
                                   以上
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