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【2】『 大前研一の提言! 最強国家ニッポンの設計図 』 09/07/03

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【2】『 大前研一の提言! 最強国家ニッポンの設計図 』
    ※SAPIO 6月24日号に記載されたものを編集したものです。
   (編集:松戸)
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日本にいま新しい設計図が必要な理由は4つある。

■第1の理由
第1の理由は、この国が1993年の細川連立政権成立移行、
ますます世界の動きから遅れ、ズレているからだ。

米ソ冷戦の終結後も、日本の外交はアメリカ一辺倒という
旧来のパラダイムから抜け出ることができないでいる。

今や世界は、国境もイデオロギーも消えて多極化が進み、
アメリカのシングル・ヘゲモニー(一極支配)は完全に崩れた。
多くのテーマで、欧米の主要国以外にも極めて重要な地域や国が出現してきている。
どう考えてもアメリカ一辺倒で乗り切れる世界ではない。

すでにヨーロッパでは冷戦時代の「西側」「東側」の垣根はなくなった。
EUはロシアと等距離で付き合い、中国とも親しくする一方で、
徐々にアメリカとの距離を取り始めるという新しい地政学に早々と転換している。

この“儀式”が、まだ日本は終わっていない。冷戦終結が国家にとって
どんな意味を持っているのかさえ、きちんと整理してこなかった。

これから日本は国家戦略として世界の国々や地域とどのように付き合っていくのか、
どこから食料や天然資源を調達するのか、安全保障のパートナーはアメリカだけで
本当に大丈夫なのか、といった問題について国家を二分するくらいの
真剣で冷静な議論をしなければならないのに、それは政治のアジェンダ(課題)に
なったことがないのである。

■第2の理由
国家の設計図を作る第2の理由は、現行憲法が欠陥憲法だからである。
これまでの護憲か改憲かの議論では、とにかく第九条しか問題にされてこなかった。

だが、現行憲法はそれ以外も欠陥だらけである。私が考える最大の問題は、
軍事独裁で国民が犠牲となった、という当時のGHQの発想で書かれたために、
憲法が国民の「権利」に重きを置きすぎ、「責任」について
ほとんど書いていないことだ。

国民に対する国の責任は何なのか、国に対する国民の責任は何なのか、
ということが全く定義されていない。
その結果として、悪平等をもたらす誤った人権主義がはびこったり、
国家やコミュニティを守る責任感に欠けたモラルなき個人主義がもてはやされたりした。

また、現行憲法には「家族」や「コミュニティ」の概念がほとんど欠如しており、
個人と国の関係を中心に書かれている。

政府と個人しかないなどといういびつな国家が発展するはずがない。
個人と国の間にある家族やコミュニティの役割や理想の姿が何なのかを
きちんと定義しなければ「国家のかたち」は見えてこないし、
非常に多くの重複と欠落が起きる。

我々が生まれ、そだち、価値観を形成する母体である自治体(コミュニティ)に
関して何も書いていない。
まして、日本ほど人口の変化が激しい国は世界に類がない。

少子高齢化、世帯構成、男と女の役割、親と子供の関係・・・
「家族のかたち」がこの20年間で激変してしまった。
これは、年金や税金、社会保障、福祉など国家の基本的な仕組みに
深く関わってくる問題でもある。


■第3の理由
第3の理由は、国民の認識とは裏腹に、日本が未だに「近代国家のかたち」を
成していないことだ。

たとえば、いま中国には人口100万人以上の都市が約220もあるが、
それらの大都市では日本より進んだ近代的で個性的な街並みや生活が形成されつつある。
ずいぶん遅れて来たのに、あっという間に21世紀に入ったという感じである。

一方、日本の都市はどこに行っても街並みや駅や空港が、ほとんど同じパターンだ。
これは21世紀だけではなく、近代化=工業化だと信じて疑わなかった20世紀型の街づくりだ。

原因は、日本は中央集権が強すぎて地方や都市間の競争がないからだ。
世界の大都市は互いに激しく競い合っているから、街並みも経済基盤も文化も大きく違う。

中国にもそうした競争がある。
日本の場合、地方が中央から予算を分捕る競争はしているが、個性的な街づくりどころか、
“うちにも隣と同じハコものを作ってほしい”と懇願する始末である。

これを根本的に改めるためには、統治機構を中央集権から道州制に変え、
国民の豊かな生活と経済発展を担う責任を持つ各道州が、
世界中からヒト、モノ、カネ、企業を引っ張ってくる健全な競争を促さなければならない。

■第4の理由
第4の理由は、第1の理由と密接に関わるが、「日本の防衛」について新しい
現実に基づいて国民的な議論をしなければならないからだ。


今こそ国民は政治家と政党と政府に対して本気で怒り、私が提示した「国家のかたち」
そのものに関するアジェンダを、政治の俎上に載せることを要求していただきたい。
日本にとっての重大なアジェンダは何か、それを解決する方法は何か、は
拙著『最強国家ニッポンの設計図』に詳しく記した。
1人でも多くの読者にお読みいただき、日本が1日も早く最強国家に生まれ変わることが
私の何よりの望みである。


ここまで。。。

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