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第3回「全体の調和」、第4回「共感」

今回は、第3回の「全体の調和」、第4回の「共感」の2つのセンスについて、
ご紹介いたします。


◆「個別」よりも「全体の調和」

調和とは、バラバラの断片をつなぎあわせる能力のことで、
「分析する」より「統合する力」、
「特定の答えを出す」より「広範なパターンを見つける力」、そして
「誰も考えなかったような要素の組み合わせから新たなものを創造する力」
を意味します。

そして、次の3タイプの人は成功する可能性が大だと言えます。
1.「境界」を自分で越えていく人
2.何か「発明」できる人
3.巧みな「比喩」が作れる人

また、これらのタイプの人が共通に持つ「全体像を見る能力」は、
コンセプトの時代には、ますます重要になってきていると言えます。


◆「論理」ではなく「共感」

共感とは、相手の状況に自分を置き換えて考えられる能力であり、
その人の気持ちを直感的に感じ取れる能力です。
また、誰かの立場に立ち、その人の視点で考え、その人が感じるように
物事を感じることのできる能力でもあります。

共感はデザイン、物語、調和とも関連があります。

また、必要な職務上のスキル以上のものです。生きるための倫理であり、
他人を理解するための手段であり、国や文化を超えて、人々を結びつける
普遍的な言語です。

さらに言えば、共感とは、多くの場合他人と調和する必要があるが、
時には孤立することも必要です。

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★さて、ここではあなたのビジネスにおける「全体の調和」と「共感」の
 活用方法を、具体的に考えてみましょう。

まずはどうやって、この「全体の調和」を活用すれば良いのでしょうか?
たとえば、こんなことを考えてみてください。

 ○あなたが手がける業務の都合や成果だけを考えるのではなく、
  もっと視野を広げ、部門、もしくは全社にとっては何が必要なのか、
  どんな成果につながっているのかについて、強く意識して業務を行う。
  (部分最適より、全体最適の視点で業務を行う)

 ○あなたの会社が行う事業は、本当に世の中に価値を提供し、
  社会に役立っているのか、真剣に考えてみる


次には、どうやって「共感」を活用すれば良いのでしょうか?
たとえば、こんなことを考えてみてください。
 
 ○あなたの事業や会社について取引先にプレゼンテーションする際に、
  論理的に説得するのではなく、話の内容にストーリーやドラマ性をもたせ、
  相手からの好感を得る

 ○あなたの夢や思いをかなえるためには、まずは誰かの夢や思いを
  実現するために、ありとあらゆる知恵を絞り全力で協力する



★次に、この【“全体の調和”】並びに、【“共感”の能力】を
 身につけ高めるための、様々なアプローチをご紹介します。
 (かなり主観に基づいてはいますが、リストアップしてみました。)

 いつもの思考・行動とは違和感があればあるほど、
 鍛えられるはずですので、この機会にぜひ試してみてください!


 □こんな作品を、映像で見て感じてみよう

 <全体の調和>

 ・『ラスト・オブ・モヒカン』
  1993年公開。18世紀建国前夜のアメリカを部隊に、最後のモヒカン族の
  戦いや愛を描く歴史ドラマ。種族絶滅の危機という悲劇から、人間全体の
  調和について考えさせられる。
  http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00005FPRA/

 <共感>

 ・『ペイフォワード』
   「もし君たちが世界を変えたいと思ったら、なにをする?」
  一人の少年のアイデアが世界を変える感動のストーリー
  http://www.attackers-school.com/site/highpei0531.htm

 ・『シザーハンズ』
  ティム・バートン監督の出世作。ジョニー・デップが演じる両手がハサミ
  の人造人間と、少女の切ない愛を描いた珠玉のファンタジー
  http://www.attackers-school.com/site/highhands0531.htm


 □こんな書籍をまとめて読んで、至高の思考を磨こう
 
 <全体の調和>
 
 ・『江戸に学ぶ企業倫理―日本おけるCSRの源流』
  (日本取締役協会/生産性出版)
  日本人の持つ商業道徳や企業倫理を、その原点である江戸時代に探る
  http://www.attackers-school.com/site/highcsr0531.htm

 ・『文明崩壊―滅亡と存続の命運を分けるもの 』
  (ジャレド・ダイアモンド/草思社)
  以前も当メルマガでも取り上げた紹介文
  http://abscommunity.blog37.fc2.com/blog-entry-68.html
  
 ・『レトリック感覚』(佐藤信夫/講談社)
  http://www.attackers-school.com/site/highkankaku0531.htm
 

 <共感>
 
 ・『メンタリング・マネジメント―共感と信頼の人材育成術』(翔泳社)
  ABSで「アントレプレナーシップ講座」の講師を務める福島正伸氏の著書。
  http://www.attackers-school.com/site/highmenta0531.htm

 ・『きっと相手の心がつかめる自己表現法
  ―人に好かれる話し方、表情、しぐさ47の法則』(PHP研究所)
  パフォーマンス学の権威である佐藤綾子氏の著書。
  http://www.attackers-school.com/site/highhyogen0531.htm

  
 □賢明な先人たちの教えに耳を傾けてみる

 <全体の調和>

 ・孔子の『中庸』を学ぶ
  「どっちつかず」という意味ではなく、時には前衛的であり、
  時には保守的であり、双方を自由に行き来し、決して偏らないこと。
  孔子は思想をバランスできることを、最上の資質の一つであるとした。

 ・ヘーゲルの『弁証法』を学ぶ
  テーゼ=命題、アンチテーゼ=反、ジンテーゼ=合というように、
  互いに対立し矛盾しあうものを、さらに高次元で発展させ、
  統一させる考え方


 <共感>
  
 ・マザーテレサの生き方や志に学ぶ
  映画:http://www.motherteresa.jp/
  書籍:http://www.attackers-school.com/site/highseimei0531.htm
  
 ・マハトマ・ガンジーの生き方や志に学ぶ
  映画:http://www.attackers-school.com/site/highgandhidv0531.htm
  書籍:http://www.attackers-school.com/site/highgandhi0531.htm


 □こんな音楽を聞いて、物語に耳を澄ましてみよう
 
 <全体の調和>

 ・R.シュトラウス作曲/アルプス交響曲
  自然の美しさ・厳しさを、これほど忠実に再現した曲は他に例がない。
  特に、夜の闇~日の出の瞬間を描写した冒頭部分は感動的。
  http://www.attackers-school.com/site/highalpens0531.htm

 ・エルガー作曲/行進曲「威風堂々」
  CMなどでも頻繁に耳にする名曲。「集中力を高める」曲としても秀逸。
  http://www.attackers-school.com/site/highihuu0531.htm  

 ・メンデルスゾーン作曲/交響曲第4番「イタリア」
  澄み切った青空の、底抜けの明るさを連想させる、明朗・新鮮・豊麗な曲。
  http://www.attackers-school.com/site/highmende0531.htm


 <共感>
 
 以下のクラシック音楽に共通するキーワードは、「悲劇」。
 聴き比べて、自分がどの「悲劇」に最も「共感」できるかチェックしてみるの
も面白い。
 自分の悲しみを共有してもらいたい気分の時のBGMとしてもおすすめ。

 ・ブラームス作曲/悲劇的序曲
  http://www.attackers-school.com/site/highbura0531.htm

 ・シューベルト作曲/交響曲第4番「悲劇的」
  http://www.attackers-school.com/site/highsyuu0531.htm

 ・マーラー作曲/交響曲第6番「悲劇的」
  http://www.attackers-school.com/site/highmahler0531.htm


 
 □こんな習慣・行動を試してみよう。

 <全体の調和>
 
 ・雑誌を見て、面白い比喩や表現はすぐにメモを取る
 ・自分がなぜ生きているのかや、自分の存在する意味について、
  常に意識する
 ・時には大自然の中に身を置き、人間の強さと弱さ、
  偉大さと無力さの両極端な思いをありのまま受け止める


 <共感>

 ・ボランティア活動に参加する
 ・インプロ(即興)体験をしてみる
 ・落語や漫談などを聞いて、人を引きつける独特の間の取り方を学ぶ


 → 皆様はどんなことを実践していますか?
    

★来週はシリーズ最終回として、「遊び心」「生きがい」を取り上げます!




この文章は大前研一のアタッカーズ・ビジネススクールが発行するメルマガ【情熱DNA】(まぐまぐ殿堂入り)にて配信した内容です。ご登録いただければ毎週水曜日、お手元に届きます。こちらから

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『「DO」「DON'T」を見極める』

アタッカーズ・ビジネススクールには、

『アタッカーズ10訓』
 http://www.attackers-school.com/aboutus/index.html

という大前塾長の言葉を10にまとめた「校訓」があります。

この10訓はアントレプレナーに大切な心構えを説いており、
これらの言葉を常に意識することで、塾生の成長エンジンの原動力と
なるようなメッセージとなっています。

これらの全てを実行できる人間は、真の起業家精神を持った、
まさに、「パーフェクト・アントレプレナー」と言えるでしょう。

しかし、校訓などは「最初に決めてしまって壁に掲げているだけ」
となりがちですが、それでは意味がありませんよね。
やはり実践してこそ初めて価値のあるものではないでしょうか。


そこで今後、この『アタッカーズ10訓』を1つずつ

  ・それが重要である理由
  ・実際にそれを実行している事例
  ・あなたが活用するための自らへの“問いかけ”

という点を解説し、読者のみなさまにこれを実践して、
今後のビジネスの場で生かしていただきたいと思います。


第1回目は、『「DO」「DON'T」を見極める』です。

  ※みなさまが忘れたころに、この10訓を思い出して
   いただけるよう、 このシリーズは不定期で掲載して
   いきますので、予めご了承下さい。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  『「DO」「DON'T」を見極める』
 
 ~やるべきこと、やってはいけないことといった
            事業の鑑識眼を事例から学ぶ~



◆これが重要である理由(大前塾長コメントより抜粋)

【本当の必要性を見つける。】

事業を成功させるには世の中に新しいニーズがあって、
そのニーズに自分は誰よりもうまく応えられるという、
「必要性」がないとダメである。

単なる物まねではなく自分なりに独特の「必要性」を見いだす。
発見する。ほかの人が気がついていないものに気がつく。

これが、ベンチャーを始める場合、必要条件の一番にくるもの
なのである。くどいようだが、世の中をよく見たときに、
まだ満たされていない本当の必要性が、
「自分には見える、見つけたぞ」
という新たな発見が重要なのである。


【いくらでもチャンスはある】

「カスタマーは何を求めているのか」ということをとことん追求して、
失敗した事業家はいない。3Cの中でも、とりわけカスタマーは
大事である。ほとんどの経営者は競争相手を見たり、自社のできる技術で
何をつくるかという発想をするが、順番が違う。

まず、カスタマーが何を求めているかである。これを忘れないかぎり、
新しい事業のアイデアに必ずぶつかる。現状に不満を持っている
カスタマーは常に存在するし、自覚していなくても、カスタマーが
不満に思っていることはたくさんあるからである。

「本当にこんなものでいいと思っているのですか。少し考えて
みましょうよ」と、深みのある議論にもっていかねばならない。
「もし、こういうものが出たらどうしますか」とか、
「こういうことが仮に可能になったら、あなたはどうですか」と、

“もし”という言葉で議論ができるようにならないとダメである。
同じフィールドサーベイでも、上手な人と下手な人では雲泥の差が出る。
起業家を目指す人はこのことも、心に銘記すべきである。
これは一つの技術だから、たくさん数をこなして、新事業を掘り起こす
上手な聞き方を体得していかねばならない。

大切なのは、新商品に対する発想の仕方である。
問題意識を持って 世の中を眺めていると、
 いかに中途半端な商品が多いか、
 いかに顧客のニーズを無視しているか、
 いかに主催者側発表が多いか
ということに、あきれるはずである。

起業家を目指す人が、そんな世の中の足元をすくってやろうと思ったら、
いくらでもチャンスはあるのだ。



◆実際に実行している成功起業家の事例

 ○10分1000円のカット専門店QBハウスを展開する
  「キュービーネット」の小西國義氏講義録
  http://www.attackers-school.com/lecture/000057.html
   ↑以前ご紹介した「ブルーオーシャン戦略」にも紹介されている。

 ○化粧品、健康食品などに展開する
  ファンケルの池森賢二氏講義録
  http://www.attackers-school.com/lecture/000113.html
  ↑特に2段目の■「健康食品」をはじめるきっかけは・・・
   に注目!

  

◆あなたが『「DO」「DON'T」を見極める』ために

 1、あなたが現在不満に思っていることを50個書き出す。

 2、書き出した不満をどうすれば解消できるか考える。

 3、その解消法を深みのあるものにするために、周りの人と議論する。


  本当に試してみてください。意外と驚きがあるはずです!


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

どうでしょうか、みなさまはこれを実践できていますか?

ぜひ今後、このことについて考え、実行して下さい。
常に心に留めおくことで、困難にぶつかった時、
この言葉に立ち戻り、そして成功を手にして下さい!

さて、これであなたは「パーフェクト・アントレプレナー」に
近づいたでしょうか?ぜひ下記のサイトでチェックしてみて下さい!

 ●「21世紀型アントレプレナー診断ver.2」
  ⇒ http://www.attackers-school.com/worry/index.html



この文章は大前研一のアタッカーズ・ビジネススクールが発行するメルマガ【情熱DNA】(まぐまぐ殿堂入り)にて配信した内容です。ご登録いただければ毎週水曜日、お手元に届きます。こちらから

自分を向上させる具体的な行動 【 10の実例 】

ヨーラム“ジェリー”ウィンドの「インポッシブル・シンキング」
に脳科学の世界が示されています。(ビジネス書ですが。)

ニューロンは絶えず死滅して再生し、シナプスが壊れ、再生されて
いるそうです。脳は特定のシナプスを強化したり弱めたりして、
複雑な神経構造をつくり、それによって思考が作らていきます。

こうした「神経モデル」はその後経験や教育、訓練によって作り変えら
れていくといいます。つまり脳は年月とともに変化し進化していくと
いうことです。

ですから、日々昨日とは違う新しい“何か”行動をすることが
自身の成長を促すはずです。

人によっては、こういいます。
「少しでも怖いと思うことを、毎日一つやりなさい」と。


さて、今回は、当メルマガ読者の方に
“自分を向上させる具体的な行動”
についてコメントを頂きましたのでご紹介いたします。(転載許可済)

●あなたが、日々行っている成長のための行動はどんなことを
 考えていただくためにご紹介いたします。

以下のポイントにわけご紹介しますので、ご自身を振り返りながらご覧ください


--------------------------------------------------------------
 1)思考する
   コストがかからずすぐに始められる作戦。でも、継続がキー!

 2)書き記す
   記憶が確かのものとなり、思考を強めるきっかけとなるはずです。

 3)具体的に行動する
   数字を示した行動を続けることで習慣化していきます。
--------------------------------------------------------------


1)思考する
(コストがかからずすぐに始められる作戦。でも、継続がキー!)

事例1:36歳、東京都 男性
──────────────────────────────
1、新製品、新サービス、新ビジネスモデルが出ると、常に別の
  アプローチは無いか考えている。
2、定量的にビジネス評価をしてみる。例えば、コンサートに
  行ったときに、何人入って、場所代、ステージ代、ギャラ等を
  想定し、このツアーでどれくらい主催者は儲かるのか?
  どれだけ何箇所回らないと収益性が悪いな、など、頭の中で
  ザックリ考えてみる...


事例2:28歳、東京都 女性 
──────────────────────────────
1、常にお客様、取引先、競合他社、社内、プライベート…、
  かかわる人々の長所を発見し、尊敬することを心掛けている!
2、常に書籍や、異業種の方々から知識を学んでいる!


事例3:31歳 愛知県 男性
──────────────────────────────
毎日のニュースで気になったものを選び、それを深掘りする。
そして、もしxx社長だったら、を思考する。




2)書き記す
(記憶が確かのものとなり、思考を強めるきっかけとなるはずです)

事例1:40歳、東京都 女性
──────────────────────────────
今日一日で感動したこと、感じ入ったこと、考えたこと、及びその
発想のきっかけを短い言葉で書き綴っている。


事例2:33歳、東京都 男性
──────────────────────────────
週に1冊はビジネス書を読み、日に1日会社の仕事以外のビジネス
を考える。月に学んだことをまとめるようにしています。


事例3:37歳、東京都 男性
──────────────────────────────
1、毎日、本を読む
2、毎日経営関連のCDを聞く
3、毎日商売のアイディア・工夫・改善のうちどれか一つ以上
  メモする習慣をつけている




3)具体的に行動する
(数字を示した行動を続けることで習慣化していきます!)

事例1:51歳、東京都 女性
──────────────────────────────
自分の向上のために、月に2回は時代の旬の現場におもむき、
月に1度は変化しないものに遭遇することを課している。


事例2:33歳、東京都 男性
──────────────────────────────
1、出勤前にジムに行く。
2、常に本を携帯して、1週間に1冊は本を読む。
3、月に1度は、美術館に行く。
4、ランチは、違う店・メニューを注文する。


事例3:22歳、宮城県 男性
──────────────────────────────
1、週に2冊ビジネス書を読んでいる。
2、朝1時間、シャドーイングを中心に英語を学んでいる。
3、週末を使って、銘柄の分析をしっかりとし、株式投資を
  行っている。


事例4:40歳、東京都 男性
──────────────────────────────
2週間単位で、テーマを決めて、そのことに関してある程度まで習
熟することを続けている。書物・インターネット・専門家から学ん
でいます。
テーマ例:ネットワークについて、ファイナンスについて、宗教に
ついて、中国について、世界の民族と人種の歴史とか試行錯誤の上、
このやり方で今年から心に決めいろいろやってます。(略)




○さて、あなたの“自分を向上させる具体的な行動”は
 一体どんなことですか?ぜひ、書き出してみましょう!

もし、今思いつかなければ、上記を参考にしながら真似する
という方法もありますね!



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第二回 物語

◆6つの感性(センス)
 □デザイン   
 □物語
 □全体の調和  
 □共感  
 □遊び     
 □生きがい
これらを6回にわけ、連続して1つずつ取り上げ、書籍の内容とともに
深堀していきます!

◆今回は、「物語」について、書かれていることをご紹介します。

物語は、「情報化の時代」に不当な非難を受け軽視されてきましたが、
実は、私たち仕事や生活に重大な影響を及ぼしています。

事実というのは、誰にでも瞬時にアクセスできるようになると、
一つひとつの事実の価値は低くなってしまうため、それらの事実を
「文脈」に取り入れ、「感情的インパクト」を相手に伝える能力が、
ますます重要になってきます。

そして、この「感情によって豊かになった文脈」こそが、
物を語るの能力の本質というわけです。


◆物語が持つビジネスでの可能性

物語は、「ハイ・コンセプト」と「ハイ・タッチ」が交わるところにあります。

認知学者マーク・ターナーの物語についての引用を借りれば、

「語りによるイメージ作り、すなわち“物語”は、思考の根本的な
 道具である。理性的な能力は、物語に依存している。
 ・・・私たちの経験や知識、思考の大部分は物語という形で
 構成されているのだ」

というように、物語の特質を述べることができます。

そしてこの物語が持つ可能性は、ヒューレット・パッカードも3Mでも
活用され、ビジネスに成功をもたらしています。


◆私たちの物語は、私たち自身

豊かな時代においては、個人的な物語がより重要に、そして急を要する
ものになります。多くの人が、もっと自由に「自己と人生の意義」を
探求するようになるからです。

「コンセプト」の時代は、人は互いの物語に耳を傾ける必要があること、
そして、一人ひとりがそれぞれの人生の物語の作者であること、
に気づかせてくれたというのが、このパートのキーメッセージとなります。

-----------------------------------------------------------------

★さて、ここではあなたのビジネスにおける「物語」の活用方法を
 具体的に考えてみましょう。

どうやって、この「物語」を活用すれば良いのでしょうか?
たとえば、こんなことを考えてみてください。
 
 ○自分が新しく会社を設立するとしたら、どのようなストーリーがある
  会社にしたいか具体的にイメージし、考えてみましょう。
  例)会社名はどんな思いで決めたのか、
    売る商品を決める時のエピソード、
    初めてお客さんに買ってもらった時の感動はどんなものか

 ○自社商品の価格を一つ選んで、それを2倍で販売するとしたら、
  どのような物語を伝える必要があるのか、もしくはどのような物語
  があれば良いのか、自分なりにイメージしてみましょう。



★次に、この【“物語”の能力】を身につけ高めるための、
 様々なアプローチをご紹介します。
 (かなり主観に基づいてはいますが、リストアップしてみました。)

 いつもの思考・行動とは違和感があればあるほど、
 鍛えられるはずですので、この機会にぜひ試してみてください!


 □こんな作品を、書籍と映像で、読んで見て感じてみよう

 ・『ギリシア神話』
  http://www.attackers-school.com/site/storygreece0524.htm
 ・『三国志(三国演義)』
  200年前後の中国を舞台に、魏呉蜀三国の攻防を描いた歴史絵巻
  http://www.attackers-school.com/site/storysangokushi0524.htm
 
 ・『指輪物語/ロード・オブ・ザ・リング』
  書籍:http://www.attackers-school.com/site/storyyubiwa0524.htm
  映画:http://www.lotr.jp/

 ・『キング・アーサー』
  http://www.movies.co.jp/kingarthur/


 □起業家の志や、ブランドが持つ物語の奥深さを知る

 ・『ザ・ブランド―世紀を越えた起業家たちのブランド戦略』(翔泳社)
  スターバックス、デルなどの世界的な6つのブランディングの成立過程を、
  起業家のビジネス史をもとに明らかにする書
  http://www.attackers-school.com/site/storybrand0524.htm

 ・『トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦(1)ブランド人になれ!』
  (ティビーエスブリタニカ)
  ブランド人になるための50項目について、ウィットに富んで書かれた書
  http://www.attackers-school.com/site/storytom0524.htm

 ・『すべては一杯のコーヒーから』(新潮社)
  タリーズコーヒーの創業者松田公太氏の物語をここに
  http://www.attackers-school.com/site/storytullys0524.htm
  
  
 □世界に誇れる日本のマンガやアニメを、改めて見てみよう

 ・『ドラゴンボール』
  http://comics-news.shueisha.co.jp/common/dragonball/index.html
 ・『ブラックジャック』
  http://blackjack.jp/
 ・『もののけ姫』
  http://www.attackers-school.com/site/storymononoke0524.htm

 □こんな音楽を聞いて、物語に耳を澄ましてみよう
  
 ・ビバルディーの『四季』
 ・パッペルベルの『カノン』
 ・スメタナの『モルダウ』

 
 □満天の星空を見て、壮大な星座が織り成す神話の世界に、
  思いをめぐらせてみる
 
 ・プラネタリウム
  全国のプラネタリウムが探せるリンク集
  http://www.planetarium.to/
  
  特にネスカフェのCMでおなじみの、大平氏が作ったプラネタリウム
  「メガスター」を見たい方はこちら
  http://www.megastar-net.com/

 ・星空がきれいな場所
  全国の星空がきれいな場所を探せる地図
  http://japan.astronomy.jp/modules/astromap/

 ・星座の神話に関するサイト
  http://nicesealife.com/

 
 □物語を感じられ、感情移入ができるスポットに行ってみる

 ・歴史の名所、名城
  例)関ヶ原、壇ノ浦、出雲大社、函館五稜郭、姫路城、大阪城など
 
 ・何かの発祥の地に行ってみる
  例)大森貝塚(東京)、出島(長崎)など


 □こんな習慣・行動を試してみよう。

 ・短編小説や自分史を書いてみる
 ・ブランド価値が高いと思われる企業を研究して
  ビジョンやミッションを理解し、その根底に流れる物語に耳を傾ける
  または、成功起業家の話を聞いてみる
 ・その日に見た夢を思い出し、そのストーリーの意味を考えてみる

 → 皆様はどんなことを実践していますか?
    

★第三回は「調和」・「共感」を取り上げます!


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曹操と劉備 (中国、三国時代) 3世紀前半

第六回目は、日本でも人気の高い「三国志」に登場する、
曹操そして劉備の違いについて考えてみましょう。
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第六回 ~人が集まる理由~
 曹操と劉備 (中国、三国時代) 3世紀前半
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日本には老若男女を問わず、「三国志」ファンが多く存在します。

吉川英治の小説、横山光輝の漫画、そしてTVゲームなど、
各年代で、様々な媒体で取り上げられており、
「三国志」には、時代を超えた魅力があるようです。

人々を魅了する理由の一つに、数千人におよぶ登場人物たちの
個性のぶつかりあいがあげられるかと思います。

その中でも、「三国」のうちの二国のトップ、魏の曹操と蜀の劉備の持つ
個性の違いは際立っており、それぞれまったく別のやり方で人々を率い、
そして国を築いていきました。


曹操は、政治家、軍事指導者としての才能にあふれ、
とうとう中国大陸の半分近い領土をその手に収めていきました。

彼は「人材マニア」であり、優秀な人材を常に求めていました。
ライバルの劉備の配下の猛将、関羽をあの手この手で配下に
しようとしたというのは有名な話です。

また、曹操は能力主義を徹底しており、成果が出ればどんどん抜擢し、
敵国出身の将であったとしても、有能であれば、厚遇で迎え入れたのです。
曹操のこの方針により、次々と有能な人間が彼の元に集まり、
彼らの協力を得て、組織を強大なものにすることが出来たのです。


一方、蜀の劉備は、曹操とは正反対で、戦争下手で、優柔不断では
あるものの、大変徳の高い人物として人々に親しまれています。

戦いに敗れ、国を追われた劉備は、国の住民を伴って逃げていきました
住民をおいていってしまったほうが移動も早いため、追手の軍隊から
逃れやすいのですが、劉備は自分が生き延びるために、
住民を犠牲にすることは決して出来なかったのです。

そんな劉備であるからこそ、チャンスを逃すことも多かったのですが、
関羽や張飛、孔明といった大きな才能が彼の人徳に惚れ、
民衆もまた劉備を受けれ入れ、組織が一致団結することで
ついには蜀の国を築くことが出来たのでした。


アントレプレナーとして、ゼロから有を生み出そうとするときに、
やろうとしていることのビジョンやプランがいくら素晴らしくても、
あるいは資源が十分にあっても、または本人の資質がいくら高くても
それだけでは成功はしません。
やはり人の協力を得て初めて、物事はうまくいくものです。

その人自身の人間的な魅力にひきつけられて、もしくは、
「ここなら自分が活躍できる」と周りの人が協力してくれることで、
足りないものを補い、組織が有機的に動き出していくことで
成功に近づけるのではないでしょうか。

そういう意味では、曹操と劉備は決して同じタイプの人間というわけでは
ありませんでしたが、それぞれがそれぞれなりの方法で、人を引き寄せ、
協力を得ることができ、一国を築いていったのです。



◎ここで、歴史は皆さんに問いかけます・・・。

 是非、少し時間をとって考えてみてください。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 ・あなたは周りにどのような人を集めていきたいですか?



 ・その人たちを集めるためには、どのようなアプローチが
  必要だと思いますか?



 ・あなたは、周りの人を引き寄せるために、
  劉備や曹操から何を学びますか?



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
*参考文献:
・『三国志』(吉川英治、吉川英治歴史時代文庫)
・『曹操~三国志の奸雄』(竹田晃、講談社学術文庫)
・『中国の歴史 4』(金文京、講談社)



「三国志」は大変奥が深く、他にもいろいろなテーマで掘り下げること
ができます。別の機会を捉えて、もう少し深堀してみたいと思います!


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第一回 デザイン

新刊本、『ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代』は
既に読まれましたか?21世紀に求められる6つのセンスについて
述べられています。

◆6つの感性(センス)
 □デザイン   
 □物語
 □全体の調和  
 □共感  
 □遊び     
 □生きがい
今後、6回にわけ1つずつ取り上げ、書籍の内容とともに
深堀していきます!


◆今回は「デザイン」についてご紹介します。

今の時代は、単に機能的な商品・サービスを提供するだけでなく、
外観が美しく、感情に訴えかけてくるものを創ることが不可欠に
なっています。そこで求められているのが「デザイン」というわけです。

デザインが不可欠な資質になってきた理由は、少なくとも3つあると
記されています。

 1.豊かさや技術革新により、デザインに関する鑑識眼を身
   につけた人が増えたこと。
 2.他社製品との差別化や新規事業創出のカギを、デザインが
   握るようになってきたこと。
 3.「世界を変える」という究極の目的のために、デザインを
   もっと用いることができるようになるから。


◆「実用性」⇔「優位性」

デザインとは、古典的な全体思考能力であり、
「実用性」と「優位性」の組み合わせだとあります。

そして、デザインはビジネスそのものであり、ビジネスはデザイン
そのものであると言えるくらい、「右脳主導思考」の「有意性」の
比重が高まっています。(「左脳主導思考」の「実用性」に比べ、)

そのため、未来を「設計」できる力を有する人が、
変化を生み出し、新しい世界を創り上げる主体者となることができると
いうのがこのパートのキーメッセージです。


◆さて、ではあなたのビジネスにおける「デザイン」の活用方法を
 具体的に考えてみましょう。

どうやって、この「デザイン」を活用すれば良いのでしょうか?
たとえば、こんなことを考えてみてください。
 
 ○会社の営業成績を3倍にするために、営業資料、会社案内、
  パンフレット、カタログなど各種資料のデザイン性を改善してみる

 ○自社商品の価格を一つ選んで、それを2倍で販売するとしたら、
  どのようなデザインにすれば良いのか、どのような「優位性」
  を高めれば良いのか、自分なりにその商品を改良案を出してみる
 
 ○単純な事務作業に使う伝票や社内資料などのデザイン性を高め、
  事務作業の効率化を図ったり、ワクワク感を創りだすことができないか、
  知恵を絞ってみる


◆次に、この【“デザイン”感覚】を身につけるための様々な
アプローチをご紹介します。(かなり主観に基づいてはいますが
リストしてみました。)

いつもの思考・行動とは違和感があればあるほど、鍛えられるはず
ですのでぜひ試してみてください!


 □こんな、書籍・雑誌を手に取ってみよう。

 ・『日経デザイン』日経BP:デザインをビジネスの視点で捉えた雑誌
 ・『ブレーン』宣伝会議:デザイン・映像のセンスやアイデアを磨く月刊誌
 ・『アイデア』誠文堂新光社:グラフィックメディア中心の国際的雑誌
 ・『流行通信』INFASパブリケーションズ:新感覚のトレンドファッション誌

 ・『ELLE・DECO』アシェット婦人画報社:世界中で販売されている雑誌
 ・『Casa BRUTUS』マガジンハウス:建築やデザインを楽しむ雑誌
 ・『MODERN LIVING』アシェット婦人画報社:ハイグレードなインテリア誌
 ・『商店建築』商店建築社:トレンドのショップデザインを紹介する雑誌


 □こんな、映画を見てみよう。

 ・『ラストエンペラー』:
    ベルナルド・ベルトリッチの1987年の作品。アカデミー賞9部門受賞。
    美しいメロディーと映像が、見ているものの五感を刺激する
 ・『ベルリン・天使の詩』:
    モノクロとカラーの映像が印象的
 ・『紅いコーリャン』:
    紅色が印象的


 □こんな博物館・美術館にいってみよう。

 ・Bunkamura ザ・ミュージアム:
   複合文化施設の中にある美術館
 ・国立西洋美術館:
   中世末期から20世紀初頭にかけての西洋絵画とフランス近代彫刻を展示
 ・杉並アニメーションミュージアム:
   アニメ全般を総合的に紹介
  *その他、東京国立近代美術館、江戸東京博物館、東京国立博物館など


 □こんなスポットにいってみよう。

 ・青山ラピュタガーデン(レストラン):
   地上34mに位置し「水と緑と光が演出する楽園」のようなスポット
   http://www.aoyama-laputa.jp/
 ・表参道ヒルズ(複合施設):
   安藤忠雄氏が設計した地上6階地下6階の複合施設。2006年完成
   http://www.omotesandohills.com/
 ・グランドハイアット東京(デザイナーホテル)
   http://www.grandhyatttokyo.com/index.htm ・THE CONRAN SHOP(ショップ)
   http://www.conran.ne.jp/
  

 □こんな習慣・行動を試してみよう。

 ・自分が欲しいと思った商品のイメージをデザインしてみる
 ・デザイン・フェスタに参加する
 ・デザインが良いと思う商品を実際に使用してみる
   例)amadanaの家電、スウォッチの時計、
     ジョージ・ジェンセンのペンホルダー
    ・
    ・
    ・
   → 皆様はどんなことを実践していますか?
 

◆第二回は「物語」を取り上げます!


この文章は大前研一のアタッカーズ・ビジネススクールが発行するメルマガ【情熱DNA】(まぐまぐ殿堂入り)にて配信した内容です。ご登録いただければ毎週水曜日、お手元に届きます。こちらから

新刊「ハイ・コンセプト」のプレゼント

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 申込:以下からお願いします。
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 条件:【ご質問項目】のところに、
    “自分を向上させる具体的な行動”を記載してください。
    (例、月に2冊はビジネス書を読むと決めている。)


 注意:
 ※頂きましたコメントはWEBページ、メルマガなどに掲載させて
  頂く事がございます。予めご了解下さい。
 ※当選者の発表は、商品の発送をもって代えさせていただきます。
 ※今回いただきました個人情報に関しましては、当社にて厳重に
  管理いたします。
 ※尚、当社よりイベント等のご案内のために利用させて頂く場合が
  ありますことを予めご了承ください。

             沢山のご応募お待ちしております!



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ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代

第8回目は、先程から紹介がありました、
『ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代』を取り上げます。

この書籍は、大前研一が翻訳を引き受け、三笠書房から発売された
ものですが、ここ2日程で店頭に並びだした書店も多いかもしれません。

この書籍は、今後私たちアタッカーズ・ビジネススクールの副読本として
使用することも考えておりますので、今回を含め全7回にわけて、
その活用法を交えて、ご紹介をしていきます!

ぜひお手元にお持ちいただいて、読み進めていただきたい1冊です。

○~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~○
  【ハイ・コンセプト 「新しいこと」を考え出す人の時代】
   ダニエル・ピンク(著)/ 大前研一(訳) 三笠書房
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◆時代の福音書『ハイ・コンセプト 「新しいこと」を考え出す人の時代』

 『21世紀にまともな給料をもらって、良い生活をしようと思った時に
  何が必要か、何をしなければならないか―
  本書は、この「100万ドルの価値がある質問」に初めて真正面から
  答えを示した、アメリカのベストセラーである。』


大前研一の『ロウアーミドルの衝撃』でも述べられていたように、
現在、人口分布が「1億総中流社会」から「M型社会」へと
急速に変化する「格差社会」が、本格化しつつあります。

このように社会がうねりをあげて変わりつつある中で、この書籍に
書かれているメッセージは、これからの時代を生き抜く私たちにとって、
確かな説得力を持っています。


◆「農業の時代」から「コンセプトの時代」へ

著者であるダニエル・ピンクは、この書籍の中で、今まで特に有能である
とされたビジネスパーソンに支持されてきた、“論理的で直線的な”
左脳中心の思考様式を絶対視する風潮に、強い警笛を鳴らしています。

その背景には、時代が次のように大きく変化していることが
大きな影響を与えていると述べています。

 ○18世紀<第1の波>農業の時代(農夫)
         ↓
 ○19世紀<第2の波>工業の時代(工業労働者)
         ↓
 ○20世紀<第3の波>情報の時代(ナレッジ・ワーカー)
         
 そして、21世紀は<第4の波>とも言える
 ○“コンセプトの時代(創造する人、共感できる人)”
 が訪れるという流れです。


◆コンセプトの時代に求められる思考様式とは

この来るべきコンセプトの時代を動かし、生き残っていくには、
当然今までと違った新しい思考様式が求められてきます。
そのためには、次の3つのことを考える必要がある旨を述べています。

 1.「他の国、特に途上国にできること」は避ける
 2.「コンピュータやロボットにできること」は避ける
 3.「反復性がある」ことも避ける、

そして、これらを可能にするためには、右脳が持つ様々な能力、
すなわち、

 ー感情面の意味を読み取る力
 ー直感的に答えを見出す力
 ー物事を全体論的に認知する力

の価値を大いに認め、この能力を十二分に活用することが重要だと
述べています。

言い換えれば、右脳を主役にしながら、右脳と左脳をバランスよく使う、
「ハイ・コンセプト」「ハイ・タッチ」という能力が重要だということを
意味しています。

「ハイ・コンセプト」とは、パターンやチャンスを見出す能力、
芸術的で感情面に訴える美を生み出す能力などを指し、
「ハイ・タッチ」とは、他人と共感する能力、
人間関係の機微を感じ取る能力などを意味しています。

そして、現在のアメリカにおいて、「左脳型技術」を持ったMBAホルダー
よりも、クリエイティビティーに長けたMFA(Master of Fine Arts)の方が、
貴重だとされる傾向があるという実例も挙げられています。


◆ハイ・コンセプト、ハイ・タッチな「6つのセンス」

それでは、ハイ・コンセプト、ハイ・タッチの重要性が高まっている中で、
何をなせば良いのか?何を身につければ良いのか?
という疑問に対して、「6つのセンス」を理解し、身につける方法について
第2部に詳しく述べられています。

そして、ここで言う「6つのセンス」は以下の通りです。

  □デザイン ⇒ 感情に訴える、商品開発の重要性。
  □物語   ⇒ 説明では人は動かない。その物語に人は動かされる。
  □全体の調和⇒ 分析力ではなく総括力。
  □共感   ⇒ 人間関係を築き、他人を思いやる能力の必要性。
  □遊び   ⇒ 「コンセプトの時代」には仕事にも遊びに笑いが重要。
  □生きがい ⇒ 有意義な生きがい、目的、超越、精神の充足。

次回以降のメルマガでは、この「6つのセンス」について、
1つずつ取り上げてコメントし、具体的な事例や活用法をご紹介していきます。

ぜひとも、引き続きご覧になってください。


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大前研一が薦める、大前3部作+今最も重要な三冊

前号は開講式の講義録をお届けしましたが、今号では大前塾長が
21世紀の今、時代を見通すために読むべき書籍として提示した、
珠玉の6冊をご案内します。(2006年4月23日、日曜日講義)


その6冊とは?

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
◆大前3部作

 ・「企業参謀」         プレジデント社  
 ・「ボーダレス・ワールド」   新潮社
 ・「新・資本論」        東洋経済新報社


◆今最も重要な3冊

 ・「ネクスト・マーケット」   英治出版
 ・「成功ルールが変わる!」   PHPエディターズグループ
 ・「ハイ・コンセプト」     三笠書房

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

下記、大前塾長が強調した点に注目しながら、実際に書籍を手にとって
ご覧いただければと思います。(講義抜粋です)

--------------------------------

●大前3部作 

私は140冊くらい書いているから全部は読んでいられないだろうが
この三つは必ず読むべき本である。

「企業参謀」        プレジデント社
「ボーダレス・ワールド」  新潮社
「新・資本論」       東洋経済新報社

特に「新・資本論」は21世紀の経済を知る上で欠かすことの
できない本だ!



●「ネクスト・マーケット」 英治出版
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
それからC.K.PRAHALADというミシガン大学教授の
「ネクスト・マーケット」だ。


従来の社会産業革命以降の資本主義社会では、
富める人が資本を使って、富めない人に労働機会を与えて、
富める人たちの富の創出を手伝わせてきたという上下モデルなのだ。

ところが「ネクスト・マーケット」で書かれるインド型の
資本主義は、上下モデルの下、ピラミッドのボトムが細かく
金を稼ぎ始めている。これが今のインドの繁栄の方程式なんだ
ということが書かれている。

日本でも参考になることが沢山ある。要は供給者の論理ではなくて
受益者の立場に立ったら、こういうものだったら受け入れられるという
のが理解できる。携帯やデジカメをレンタルにして、使ってみて良さが
わかったら買おうという意欲がわくとか。

本書では、白内障の手術の例が出てくる。白内障の手術の
機械は高いが、これはインドは人件費が安いから24時間動かして、
フル稼働すると白内障の手術が20ドルでできることになる。

インドは白内障患者が多く、生きる希望も失っていたような人が
20ドルで元気になり、一日何千人も治療することで機械の生産性も
格段にあがり、急成長しているのだ。

つまりボトムに焦点をあてることにより、巨大なマーケット創出の機会が
あるのではないか、ということを述べているのだ。
これは従来の資本家の論理と逆さまである。しかしこれを細かく
やり始めると、下から経済が活性化してきて全体として
9%成長という風になってくるわけだ。

このことがどれほど重要かというと、世界には富めない人が40億人いる。
この中で書かれていることがなされれば、その40億人に希望を
与えるかもしれないという極めて重要な本である。

さらに事例が沢山出てくるのでアイデアをもらうのに最適である。
まだ一部のところにしか浸透していないような商品でも、ボトムに
浸透させるにはどうしたらいいかということを知るには非常に
いい本である。

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 http://www.attackers-school.com/site/syosekinext0610.htm



●「成功ルールが変わる!」 PHPエディターズグループ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
2番目に「成功ルールが変わる!」という本だ。
スウェーデンの二人の学者が書いたものだ。


現代人はテクノロジーに支えられて、コマになっているわけだ。
例えば、コンピューターが使えるといってもプログラムできるのか
と問われればできない。カラオケで画面で表示されるとおりに
だったら歌えるが、それがないときにどこまで歌えるか、
ということと同じだ。

つまり我々は知らず知らずのうちにテクノロジーに支えられて生きて
いるが、そのテクノロジーは二束三文なのだ。そのテクノロジーを
発明した人は儲けるかもしれないが、そうでない人は儲けにならない。
PCだって今に5万円くらいの時代になるだろう。

ではその時代にどういった人が成功するか?
答えは「傑出した個人」である。


この本にはこういう事例が出てくる。

スウェーデンにあるホテルに有名な歌手が宿泊することになり
一ヶ月前に手紙が来た。内容は内装から何から全部白に塗りなおしてくれ、
花はこれに、テレビはこのようにとスペックについて全て注文をしてきて、
金はいくらでも払うと。

ホテルは見合う料金を払ってもらえるし滞在期間も長かったから
変えてしまったということだ。そして当日になり、ロビーに
現れたのはジェニファー・ロペスだったのだ。

つまり傑出した個人がルールを決める時代なのだ。
そしてその傑出した個人が事業を起こしていくのだ。

国家でも企業でもなく、個人が世界を変えていくということが
述べてある。

この本も事例が面白い。


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●「ハイ・コンセプト」三笠書房
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
最後はダニエル・ピンクの「A WHOLE NEW MIND」という本だ。
これには「情報化社会からコンセプチュアル社会へ」という副題が
ついている。

この本は二番目の本とよく似ているが極めて重要だと思っている。

なぜ重要かというと、ちょうど17,8年前にアルビントフラーが
「第三の波」というベストセラーを書いたが、その次の「第四の波」。

日本語の翻訳は私がやった。それくらい重要だと思ったからだ。
日本語のタイトルは「ハイ・コンセプト」とした。

・・・(中略)

私が言っているように個人というものがどのくらい重要か
ということは日本のように没個性の国にいるとわからないだろう。

これらの本はそれを助けてくれるものである。
三つを読んだら明らかに人生感が変わるはずだ。


 ⇒最後に取り上げた「ハイ・コンセプト」の詳細は、次の記事へ!



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