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06年2期開校式講義録

大前塾長が予定時間を大きく越えて熱く語った5時間!
私は何度も大前塾長の話を聞いてきていますが、今回
新たな発見がいくつもありました。


◇講義前半2時間は、事業を継続して成長させる上でのヒントとなる
 グローバルな視点からの事例を数多くひかれました。
 そして、起業をするにあたり最も必要なことについての話と
 今読むべき最も重要な3冊の本を上げられました。

◇後半3時間は「そのような発想を大前塾長がどのように行っているか」
 についてどこにも出していない体系化された理論を話されました。


今日は前半の事例部分からピックアップしてお伝えしようと思います。

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●大前塾長 2006年4月23日 講義録 抜粋

ビジネスを行う上でヒントとなる話を二つ話そうと思う。

 1つはアクティブシニア層、
 もう1つは価格最適化である。


●アクティブシニア層について。

そもそも日本人はライフ設計が間違っている。
何のために金をためるのかと聞けば、いざという時のためというが
いざという時なんてこない。日本人は死ぬときに3500万円も
持ったまま死んでいくのだ。

事業をやろうと思ったらこの層をターゲットとするのがよい。
何しろこの層にはいっぱい金がある。高齢者相手のビジネスは
これからいくらでもできるだろう。

中でも最も注目すべき層は団塊の世代。2007年から引退が始まるが、
この層はまだまだ遊びたいと思っている。

このアクティブシニアと呼んでいる世代は、従来の高齢者とは
全然違う立ち振る舞いをするだろう。いい提案があれば金も使ってくれる。

この層の持つ金をマーケットで使わせるというのがある。

具体的には住宅のリバースモゲッジなどがある。
ローンを払い終わった住宅を賃貸にしたり、売ったりして、
セカンドホームを買うなど色々使わせ流動化させる。

こうして彼らが死ぬときには「やりたいこと全部やった。」という状況を
作ることが巨大な市場となる。


●価格最適化について

世界的に見ると住宅にしても食料品にしても標準の価格がある。
そういうものをこの国に導入するための規制の撤廃、偏見の撤去
が必要だ。

日本人の中には、どこ産のなにがおいしい、などあらゆる偏見を
もっているが、これを除くことが商売になる。
これを取り除くことができれば本当にうまくて、安くて、健康な
ものを提供できる。

例えば住宅がその例として挙げられる。
住宅の耐用年数は日本の建築基準法は30年だ。ドイツは140年。
アメリカだって80年。

人生80年の時代に30年しかないようなものなら仮設住宅ではないか。
建築基準法に準拠していたって30年で終わりなら、東京は
85%が30年以上の古い家だから、震度5以上の地震がくれば
ほとんどどの家も倒れる可能性があるということになる。

そうなれば、姉歯マンションの人だけ助けるというのでは、
十分でないといえる。

阪神淡路大震災のときは当時の建設省が反対していた2×4の家だけが
残った。

これらの事例から見ても、これからの事業機会とは、
最も優れているもの、世界で一番いいと
思われているものをこの国、日本にもってくるということだ。
そうすることで値段は安くなり、もっといいものになる。

値段が現状と4倍以上差があるものに手を付ければよい。
例えばタオル。トルコでは最高品質のものが安くつくられており、
それがイタリアにいってMADE IN ITALYとして高く売られている。

このように世界を見ると内外価格差4倍以上というのがざらにある。
食べ物にもあるし、衣服にもあるし、家具にもある。
だからそういうところからヒントを得て事業を作るということは
十分可能なのだ。これだけ世の中には事業機会があふれているのだ。

⇒講義録にリンク(講義風景など写真あり!)
  http://www.attackers-school.com/lecture/02_kaikou.html

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講義録はここまで。

少し、この先を考えてみましょう!


□1、アクティブシニアの市場を、[Fast-Forward]の視点で
   眺めてみるとどんなことが考えられるだろうか?

  *[Fast-Forward]の視点 (大前講義 4月9日より)
    全ての新しい概念というのは、実は小さなスケールで既に
    存在しているということだ。そしてそれを大きく拡大させていく。
    新しいものは突然来るものではなく、、、
    ⇒http://www.attackers-school.com/lecture/01_sotujyuku.html


□2、あなたや、周りの人が持っている根拠のない偏見は一体なんだろうか?
   海外にいって価格の差に驚嘆したものはなんだろう?

 
□3、1、2、を書き出し、これらを組み合わせた事業アイデアを
   5つ出して、友人にメールしてみよう!



自分で考えて、書き出し、そして行動する人のみ果実を得ることが
できるはずです!是非トライしてみてください。



この文章は大前研一のアタッカーズ・ビジネススクールが発行するメルマガ【情熱DNA】(まぐまぐ殿堂入り)にて配信した内容です。ご登録いただければ毎週水曜日、お手元に届きます。こちらから
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