【大前研一特別講義 議事録】 『経営者の勘所』 (2012年5月20日開催)
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※2012年5月20日(日)アタッカーズ・ビジネススクールで開催された講義の内容を
抜粋したものです。複写・転用はご遠慮ください。
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●「アカデミックスマート」と「ストリートスマート」
いまの経営者は自分以外のところに問題を見つけようとするし、
イクスキューズが多すぎる。
それは、いまの経営者が修羅場を通ってきていないからだと思う。
戦後はノーイクスキューズの状態で財閥が解体されて、
多くの修羅場を通っているから、したたかな経営者が
どんどん生まれた。
彼らはストリートスマート。
アカデミックスマートとは違って、嗅覚や感覚が研ぎ澄まされている。
いま何を作ったら売れるかということに非常に勘がある。
これがいまの経営者にはなくなっている。
ストリートスマートを目指すなら、日本の戦後史から学ぶことをすすめるよ。
ぼくが感動した「私の履歴書」は、ヤマハ創業者の川上源一のもの。
戦争が終わって、苦労をして、アメリカ行くわけよ。
当時アメリカには船かハワイ経由で行くんだな。行くのも結構大変。
アメリカに行ってみて頭にきたと。
日本が貧しくてまだ食うや食わずで生活しているのに、
アメリカ人はとにかくレジャーやプレジャーをやって、楽しんでいる。
※2012年5月20日(日)アタッカーズ・ビジネススクールで開催された講義の内容を
抜粋したものです。複写・転用はご遠慮ください。
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●「アカデミックスマート」と「ストリートスマート」
いまの経営者は自分以外のところに問題を見つけようとするし、
イクスキューズが多すぎる。
それは、いまの経営者が修羅場を通ってきていないからだと思う。
戦後はノーイクスキューズの状態で財閥が解体されて、
多くの修羅場を通っているから、したたかな経営者が
どんどん生まれた。
彼らはストリートスマート。
アカデミックスマートとは違って、嗅覚や感覚が研ぎ澄まされている。
いま何を作ったら売れるかということに非常に勘がある。
これがいまの経営者にはなくなっている。
ストリートスマートを目指すなら、日本の戦後史から学ぶことをすすめるよ。
ぼくが感動した「私の履歴書」は、ヤマハ創業者の川上源一のもの。
戦争が終わって、苦労をして、アメリカ行くわけよ。
当時アメリカには船かハワイ経由で行くんだな。行くのも結構大変。
アメリカに行ってみて頭にきたと。
日本が貧しくてまだ食うや食わずで生活しているのに、
アメリカ人はとにかくレジャーやプレジャーをやって、楽しんでいる。
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大前研一特別講義(2011年12月18日)講義録 「世界と日本の現在の姿」編
熱さ満載の大前研一特別講義!
今回は「世界と日本の現在の姿」編をお送りします。
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※2011年12月18日(日)アタッカーズ・ビジネススクールで開催された講義の内容を
抜粋したものです。複写・転用はご遠慮ください。
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● 『この国を出よ』
結論から言うと、日本企業はあかんなと。
要するに成功者のジレンマ。
成功すると同じパターンに入って、新しい時代というものを嗅ぎ分けられないというか、
自己変革ができなっているところに陥ってしまっているのではないか。
世界経済がどうなっているのかは、みなさんがよく知っているとおり、やばいと。
やばい時代に安定して伸びていくことのは非常に難しいので、
このやばさというものを理解して、いち早く自分が対処できるようにしないといけない。
今回は「世界と日本の現在の姿」編をお送りします。
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※2011年12月18日(日)アタッカーズ・ビジネススクールで開催された講義の内容を
抜粋したものです。複写・転用はご遠慮ください。
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● 『この国を出よ』
結論から言うと、日本企業はあかんなと。
要するに成功者のジレンマ。
成功すると同じパターンに入って、新しい時代というものを嗅ぎ分けられないというか、
自己変革ができなっているところに陥ってしまっているのではないか。
世界経済がどうなっているのかは、みなさんがよく知っているとおり、やばいと。
やばい時代に安定して伸びていくことのは非常に難しいので、
このやばさというものを理解して、いち早く自分が対処できるようにしないといけない。
これからのリーダーが国民に説くべき「世界ビジョン」-前編
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『これからのリーダーが国民に説くべき「世界ビジョン」-前編』
※本内容は大前研一通信(2011年10月号)ならびに
SAPIO(2011年10月26日号)に掲載されたものを
特別編集しました。内容の転記等はご遠慮ください。
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――今問われているのは「南北逆転」を生き抜く
新しい「反映の方程式」である
いま我々は、新たな歴史認識、世界史観を持たねばならない時期にきている。
これまで「南北問題」どころかいまや両者の関係は逆転し始めている。
この10年ぐらいの間に北の先進国がことごとく低迷するようになり、
南の途上国の中から経済成長する新興国が続々と登場しているのだ。
もしかすると、これはある意味で「西欧の終わりの始まり」かもしれない。
インターネットやPC、形態電話などの普及により、
南の途上国に生まれ育っても世界中の情報を直接入手できるし、
努力しだいで北の国の人々と同じような能力・スキルを身につけられる
ようになった。
その同じような能力を身に付けた南の国の人々が、
コストは北の国の10分の1程度で雇えるから、企業が大量に
南の国(中国も含む)へと移っていったのである。
しかも、南北逆転は予想をはるかに上回るスピードでおきている。
ゴールドマン・サックスが2003年に出した
『BRICsと共に見る2050年への夢(Dreaming with BRICs:The Path to 2050)』
という投資家向けレポートで、未来の世界経済勢力図を
次のように予測していた。
『これからのリーダーが国民に説くべき「世界ビジョン」-前編』
※本内容は大前研一通信(2011年10月号)ならびに
SAPIO(2011年10月26日号)に掲載されたものを
特別編集しました。内容の転記等はご遠慮ください。
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――今問われているのは「南北逆転」を生き抜く
新しい「反映の方程式」である
いま我々は、新たな歴史認識、世界史観を持たねばならない時期にきている。
これまで「南北問題」どころかいまや両者の関係は逆転し始めている。
この10年ぐらいの間に北の先進国がことごとく低迷するようになり、
南の途上国の中から経済成長する新興国が続々と登場しているのだ。
もしかすると、これはある意味で「西欧の終わりの始まり」かもしれない。
インターネットやPC、形態電話などの普及により、
南の途上国に生まれ育っても世界中の情報を直接入手できるし、
努力しだいで北の国の人々と同じような能力・スキルを身につけられる
ようになった。
その同じような能力を身に付けた南の国の人々が、
コストは北の国の10分の1程度で雇えるから、企業が大量に
南の国(中国も含む)へと移っていったのである。
しかも、南北逆転は予想をはるかに上回るスピードでおきている。
ゴールドマン・サックスが2003年に出した
『BRICsと共に見る2050年への夢(Dreaming with BRICs:The Path to 2050)』
という投資家向けレポートで、未来の世界経済勢力図を
次のように予測していた。
『売れない時代だからといって“値下げ”してモノを売るな! 』
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『売れない時代だからといって“値下げ”してモノを売るな! 』
※本内容は大前研一通信(2011年8月号)ならびに
週刊ダイヤモンド(2009年4月25日号)に掲載されたものを
特別編集しました。内容の転記等はご遠慮ください。
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● イソギンチャク状態の消費者
私は今の消費者の心理状態を「イソギンチャク」と呼んでいる。
普段は触手を広げているが、指を突っ込んだら一瞬で閉じてしまう。
日本の個人や企業はお金を持っていて、買う能力は十分にあるにも
かかわらず、である。
今はクルマを買わずに貯金しよう、旅行行かずに貯金しよう、
という選択をしている。
つまりメーカーやサービス業にとっての競争相手は、貯金。
「貯金崩してでもこれがほしい」と気持ちにさせることがいま求められている。
●「顧客の庭で考える」
いま、企業がすべきなのは顧客の感情についての研究。
顧客が1万社いるならば、10%の1,000社に足を運んで、
購買心がどのようになっているか、つぶさに聞いて回るべきだ。
自社の製造現場や経営企画室でデータを見ながら考えていてはいけない。
データは初めに仮説をたてたり、最後に計画を検証するためのモノで、
発想を出すためのものではない。
● 顧客本位で考える
いくら多機能の家電を揃えていても、家の中はまったく適切な環境に
なっていないし、大半の機能は一度も使われていない。
テレビとパソコンと音響機器がつながっていなかったり、
家族4人のパソコンがプリンタと共有されていなかったりする。
専門家を呼ばないと環境を構築できないのだ。
パソコンの設計者は全く知らない。
メーカーには自分たちが一番よく知っているという驕りがあるのだ。
設計者は過程を回り、「このパソコンに備わる200の機能のうち
いくつ使っていますか?」と聞いてみるといい。
普段使っているのはおそらく3つか4つだろう。
注意が必要なのは、顧客の庭で考えることと、顧客の意見をそのまま
受け入れることは異なるということだ。
皆のニーズに合わせたといいながら、誰のニーズにも「強く」あっていない。
そういうモノは誰も熱狂的にほしがらない。
「熱狂的」という言葉はマーケティングでは非常に重要なキーワードだ。
商品開発にあたってはこのことを強く意識した方がいい。
特に不景気の時は多くの人が欲しがるモノよりも、
少数の人が熱狂的に欲しいモノのほうが当たるのだ。
「熱狂的」な商品であれば、消費が冷え込んでいる時でも価格を維持できる。
『売れない時代だからといって“値下げ”してモノを売るな! 』
※本内容は大前研一通信(2011年8月号)ならびに
週刊ダイヤモンド(2009年4月25日号)に掲載されたものを
特別編集しました。内容の転記等はご遠慮ください。
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● イソギンチャク状態の消費者
私は今の消費者の心理状態を「イソギンチャク」と呼んでいる。
普段は触手を広げているが、指を突っ込んだら一瞬で閉じてしまう。
日本の個人や企業はお金を持っていて、買う能力は十分にあるにも
かかわらず、である。
今はクルマを買わずに貯金しよう、旅行行かずに貯金しよう、
という選択をしている。
つまりメーカーやサービス業にとっての競争相手は、貯金。
「貯金崩してでもこれがほしい」と気持ちにさせることがいま求められている。
●「顧客の庭で考える」
いま、企業がすべきなのは顧客の感情についての研究。
顧客が1万社いるならば、10%の1,000社に足を運んで、
購買心がどのようになっているか、つぶさに聞いて回るべきだ。
自社の製造現場や経営企画室でデータを見ながら考えていてはいけない。
データは初めに仮説をたてたり、最後に計画を検証するためのモノで、
発想を出すためのものではない。
● 顧客本位で考える
いくら多機能の家電を揃えていても、家の中はまったく適切な環境に
なっていないし、大半の機能は一度も使われていない。
テレビとパソコンと音響機器がつながっていなかったり、
家族4人のパソコンがプリンタと共有されていなかったりする。
専門家を呼ばないと環境を構築できないのだ。
パソコンの設計者は全く知らない。
メーカーには自分たちが一番よく知っているという驕りがあるのだ。
設計者は過程を回り、「このパソコンに備わる200の機能のうち
いくつ使っていますか?」と聞いてみるといい。
普段使っているのはおそらく3つか4つだろう。
注意が必要なのは、顧客の庭で考えることと、顧客の意見をそのまま
受け入れることは異なるということだ。
皆のニーズに合わせたといいながら、誰のニーズにも「強く」あっていない。
そういうモノは誰も熱狂的にほしがらない。
「熱狂的」という言葉はマーケティングでは非常に重要なキーワードだ。
商品開発にあたってはこのことを強く意識した方がいい。
特に不景気の時は多くの人が欲しがるモノよりも、
少数の人が熱狂的に欲しいモノのほうが当たるのだ。
「熱狂的」な商品であれば、消費が冷え込んでいる時でも価格を維持できる。
大前研一特別講義(5月22日)講義録 「日本の21世紀ビジョン」編
1時間延長して行われた大前研一特別講義!
今回は「日本の21世紀ビジョン」編をお送りします。
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※5月22日(日)アタッカーズ・ビジネススクールで開催された講義の内容を
抜粋したものです。複写・転用はご遠慮ください。
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●これからの日本は、規模より質を求めよ
今から20年後、日本は世界第5位の経済国になる。
EUも1つの国家と考えると6位。
そこで日本は規模ではなく質、
世界企業輩出国になることを模索しなければいけない。
ドイツ、スイス、オランダ、カナダは世界トップ企業を沢山持っている。
特にスイスは、人口700万人以下で海のない山国なのに、
スルサーというディーゼルエンジンの会社は、
大型船のエンジンのシェアをほとんど握っている。
製薬会社ノバルティスも鉱山会社、兵器の会社、
世界最大の食品会社ネスレもスイスの会社だ。
気合さえあれば、母国が小さくてもいくらでもいけるんだね。
人材輩出という点では、オーストラリア、北欧(主としてフィンランド)、
インド、台湾、韓国が強くなってきている。
バンキムが国連総長になって以降、多国籍企業でも日本人が韓国人に
レポーティングトゥーというのも増えている。
一流のLGやサムスンはTOEICが900点ないと入社できない。
ドイツは20年前から、北欧系の企業も社内公用語は当然英語。
国の規模はそれほどトップでなくても、
高度な生活レベルを追い求めるのは重要だよね。
利便性、安全性、潤い、憩い。
日本はGDP神話で中国に追い抜かれて茫然自失だけれど、
質を高めることはまだまだできるんじゃないか。
●なぜ日本は覇気を失ったか?
理由は簡単だよ、一人っ子が一番良くない。
一人っ子が一番良くないのは、親がいつまでも
パウチ(カンガルーの袋)に入れたがるから。
戦後の日本は家父長制度で農民が6割いた。
後継ぎは長男だけだから、次男以降は満州に行くなり、
自分の生き方を身につけないといけなかった。
食べられなくなったら、フジモリの祖先がハワイに行ったように、
海外に出て行ったもんだ。
今は一人っ子が多い。
「研ちゃん、どこに行くの?遠くに行かないでね」
92歳の親がまだこれだもん。
親の言うことなんて聞いていたら、MITに留学なんてできない。
親や上司の言うことは聞かなかった。
だから僕は世界のどこへ行ったって生きていける。
今は親が比較的裕福だから、子供を離したくない。
こんな国に覇気が出てくるわけがない。
若者のコミュニケーション力、語学力はアジアでも最低。
日本人のTOEFLスコアは世界39位。世界最低だよ。
海外留学や出向も辞退。
満州に行くような性質が全部なくなっちゃったんだよ。
●何歳になっても自分で稼ぐ力を手放さない
いま、高齢者が恵まれていると思われている。
ところが、この10年でどの所得層も100万円ずつ給与が減っている。
これはかなりシビアで構造的な問題。
年金の「魔の5年」問題もシビア。
年金の受け取り開始年齢が上がり、もらえる金額が下がり、
掛け金が増えている。
年金行政が破たんしているんだ。
現役世代の払ったお金で今の高齢者の年金がまかなわれている。
この仕掛けがまだ直されていないから、
魔の5年が10年、15年となって、
定年後、貯金を取り崩すしかなくなる。
だから、一生働き続ける力をつけないといけないということだね。
この問題は日本でまだ誰も気づいていないですよ。
これを言うと大騒ぎになるから、ひた隠し。
社会改革と税の一体改革と言ってるでしょ、
それは税金を増やして、年金と社会保障を減らすということだよ。
この国は任せて安心ではない。
どんな年になってもある程度稼ぐ。
ライフスタイルのプランを変えないといけないね。
今回は「日本の21世紀ビジョン」編をお送りします。
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※5月22日(日)アタッカーズ・ビジネススクールで開催された講義の内容を
抜粋したものです。複写・転用はご遠慮ください。
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●これからの日本は、規模より質を求めよ
今から20年後、日本は世界第5位の経済国になる。
EUも1つの国家と考えると6位。
そこで日本は規模ではなく質、
世界企業輩出国になることを模索しなければいけない。
ドイツ、スイス、オランダ、カナダは世界トップ企業を沢山持っている。
特にスイスは、人口700万人以下で海のない山国なのに、
スルサーというディーゼルエンジンの会社は、
大型船のエンジンのシェアをほとんど握っている。
製薬会社ノバルティスも鉱山会社、兵器の会社、
世界最大の食品会社ネスレもスイスの会社だ。
気合さえあれば、母国が小さくてもいくらでもいけるんだね。
人材輩出という点では、オーストラリア、北欧(主としてフィンランド)、
インド、台湾、韓国が強くなってきている。
バンキムが国連総長になって以降、多国籍企業でも日本人が韓国人に
レポーティングトゥーというのも増えている。
一流のLGやサムスンはTOEICが900点ないと入社できない。
ドイツは20年前から、北欧系の企業も社内公用語は当然英語。
国の規模はそれほどトップでなくても、
高度な生活レベルを追い求めるのは重要だよね。
利便性、安全性、潤い、憩い。
日本はGDP神話で中国に追い抜かれて茫然自失だけれど、
質を高めることはまだまだできるんじゃないか。
●なぜ日本は覇気を失ったか?
理由は簡単だよ、一人っ子が一番良くない。
一人っ子が一番良くないのは、親がいつまでも
パウチ(カンガルーの袋)に入れたがるから。
戦後の日本は家父長制度で農民が6割いた。
後継ぎは長男だけだから、次男以降は満州に行くなり、
自分の生き方を身につけないといけなかった。
食べられなくなったら、フジモリの祖先がハワイに行ったように、
海外に出て行ったもんだ。
今は一人っ子が多い。
「研ちゃん、どこに行くの?遠くに行かないでね」
92歳の親がまだこれだもん。
親の言うことなんて聞いていたら、MITに留学なんてできない。
親や上司の言うことは聞かなかった。
だから僕は世界のどこへ行ったって生きていける。
今は親が比較的裕福だから、子供を離したくない。
こんな国に覇気が出てくるわけがない。
若者のコミュニケーション力、語学力はアジアでも最低。
日本人のTOEFLスコアは世界39位。世界最低だよ。
海外留学や出向も辞退。
満州に行くような性質が全部なくなっちゃったんだよ。
●何歳になっても自分で稼ぐ力を手放さない
いま、高齢者が恵まれていると思われている。
ところが、この10年でどの所得層も100万円ずつ給与が減っている。
これはかなりシビアで構造的な問題。
年金の「魔の5年」問題もシビア。
年金の受け取り開始年齢が上がり、もらえる金額が下がり、
掛け金が増えている。
年金行政が破たんしているんだ。
現役世代の払ったお金で今の高齢者の年金がまかなわれている。
この仕掛けがまだ直されていないから、
魔の5年が10年、15年となって、
定年後、貯金を取り崩すしかなくなる。
だから、一生働き続ける力をつけないといけないということだね。
この問題は日本でまだ誰も気づいていないですよ。
これを言うと大騒ぎになるから、ひた隠し。
社会改革と税の一体改革と言ってるでしょ、
それは税金を増やして、年金と社会保障を減らすということだよ。
この国は任せて安心ではない。
どんな年になってもある程度稼ぐ。
ライフスタイルのプランを変えないといけないね。