第5回「遊び」、第6回「生きがい」

今回はシリーズ最終回として、第5回の「遊び」、第6回の「生きがい」の
2つのセンスについて、ご紹介いたします。


◆「まじめ」だけでなく「遊び心」

遊び心とは、右脳を活性化させインスピレーションを高める能力です。

論理的な左脳は、驚きや不調和を好まず、論理的に理解不能な情報に
接したとき、左脳は右脳に助けを求めていきます。その時に遊び心を
持つことで、右脳が不調和を上手に解決し、仕事の能率を高めてくれます。

これは、トレンドをつかみ、関連性を描き、全体像を理解するといった点で
調和の資質にも似ている部分があります。

「遊び」はビジネスや個人の幸福を追求する上で、重要な位置を
占めるようになっています。ユーモアは組織を結びつけ、他人と
常に満足のいく人間関係を保つために必要な要素であるのです。


◆「モノ」よりも「生きがい」

生きがいとは、人間を突き動かす、生きるための「動機」となる能力で、
どんな苦難をも乗り越えられる活力の元となる能力です。

現代、世界は物質中心価値観から、心の豊かさを重視する価値観へと
移行しており、これはこの時代で最も重要な変化になります。

仕事場にも「精神性」つまり「人生に意義を見出したいと願う基本的願望」を
満たすことで、企業の目標到達に役立つとされています。
お金だけではなく、働く意義を与えてくれる職場でこそ、従業員は活力を
もって働いてくれるからです。

先進諸国のほとんどの人が、生き延びるための真の苦労から解放された今、
仕事においても、人生においても「生きがい」が最も中心的な側面に
なったのです。



-----------------------------------------------------------------

★さて、ここではあなたのビジネスにおける「遊び心」と「生きがい」の
 活用方法を、具体的に考えてみましょう。

まずはどうやって、この「遊び心」を活用すれば良いのでしょうか?
たとえば、こんなことを考えてみてください。

 ○あなたの会社のHPやパンフレットを、見た人が思わず
  クスッと笑ってしまい、また見てみたいと思わせるようなものに
  できないか考えてみましょう。
 
 ○従業員が遊び心を持ち、右脳を活性化するためには、どのような
  会議の進行や業務の進め方をすればよいかを考えてみましょう。


次に、どうやって「生きがい」を活用すれば良いのでしょうか?
たとえば、こんなことを考えてみてください。
 
 ○従業員がいつも笑顔で楽しそうに、生きがいを持って仕事ができる
  ようにするには、何が必要かを考えてみましょう。
  例)企業理念、社内風土、規則、レクリエーション


 ○顧客の生きがいを満たすせるような商品やサービスとは何か
  考えてみましょう。
  例)商品を購入するごとに、売上の一部を慈善事業に寄付する



★次に、この【“遊び心”】並びに、【“生きがい”の能力】を
 身につけ高めるための、様々なアプローチをご紹介します。
 (かなり主観に基づいてはいますが、リストアップしてみました。)

 いつもの思考・行動とは違和感があればあるほど、
 鍛えられるはずですので、この機会にぜひ試してみてください!


 □こんな作品を、映像で見て感じてみよう

 <遊び心>

 ・ピクサー社が提供するアニメーション映画
  『トイ・ストーリー』『モンスターズ・インク』
  『ファインディング・ニモ』など
  大人から子供まで楽しめる、遊び心満載の映画がここに。
  http://www.pixar.com/jp/feature/index.html
 
 ・『チャーリーとチョコレート工場』
  ロアルド・ダール原作の人気映画。遊び心(さらにはブラックユーモア)
  溢れるストーリーと、ワクワクする映像は必見。
  http://wwws.warnerbros.co.jp/movies/chocolatefactory/
 『夢のチョコレート工場』と比べてみると、さらに面白さがアップ。
  http://www.whv.jp/database/database.cgi?cmd=dp&num=456&UserNum=&Pass=&AdminPass=&dp=


 <生きがい>

 ・『戦場のピアニスト』
  「音楽だけが生きる糧だった」というコピーが耳に残る、
  第二次世界対戦を奇跡的に生き延びた、実在のピアニストのストーリー。
   http://www.attackers-school.com/site/piano0607.htm

 ・『ビューティフル・マインド』
  ゲーム理論の基礎を確立し、ノーベル経済学賞を受賞した天才数学者
  ジョン・ナッシュの半生を描いたドラマ。家族の協力を得、苦難を乗り越え
  栄光を勝ち得た姿は、まさに必見と言える。
  http://www.uipjapan.com/beautifulmind/


 □こんな書籍をまとめて読んで、至高の思考を磨こう
 
 <遊び心>
 
 ・『遊び心』 (大前研一/学習研究社)
  1988年に出版された書籍。『ハイコンセプト』翻訳の原点がここに?
  http://www.attackers-school.com/site/asobi0607.htm

 ・『梁塵秘抄』 (編者:後白河法皇)
  平安時代末期に流行った「今様」を、後白河法皇が編集した歌謡集。
  「遊びをせんとや生まれけむ、戯れせんとや生まれけん。
  遊ぶ子供の声聞けば、我が身さえこそ動がるれ」
  古来から日本文化が遊び文化だと示した、上記のフレーズは有名。
  http://www.attackers-school.com/site/ryoujin0607.htm


 <生きがい>

 ・『生きるなんて』(丸山健二/朝日新聞社)
  分かりやすい言葉でストレートに、「自立していない現代人」の甘さを突く

  「自分の人生、これでいいのか?」と自問自答させられる本。
  http://www.attackers-school.com/site/ikirunante0607.htm

 ・『身体の言い分』(内田樹・池上六郎/毎日新聞社)
  新聞・雑誌のコラムで今最も注目される内田と治療家・池上の、
  頭ではなく「身体に聞く」生き方のすすめ。
  http://www.attackers-school.com/site/iiwake0607.htm

 ・『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎/岩波書店)
  1937年発売以来、時を超えて読み継がれる名著。本来中高生向けだが、
  大人の今になって読んでも、この書籍が持つ奥深さに深い感銘を受ける。
  http://www.attackers-school.com/site/kimitati0607.htm


 □こんな音楽は、今のあなたに「遊び心」や「生きがい」について、
  何かをもたらしてくれます
 
 <遊び心>

 ・モーツァルト作曲/ホルン協奏曲第1〜4番
 今年生誕250年を迎え、ビジネス的にも盛り上がりを見せるモーツァルトの、
 http://www.attackers-school.com/site/horn0607.htm

 ・R.シュトラウス作曲/交響詩「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪
戯」:
 タイトルの「ティル」とは、ドイツの伝説的英雄。
 思わず笑ってしまう、アイロニカルでユーモラスな作品。
 http://www.attackers-school.com/site/yukai0607.htm

 ・サン=サーンス作曲/組曲「動物の謝肉祭」
 つまみ食い的にどこから聴いても楽しい14の短い曲から成る組曲。
 13曲目の「白鳥」は誰もが耳にしたことのある名曲。気分の回復にも効果ア
リ。
 http://www.attackers-school.com/site/syaniku0607.htm


 <生きがい>

 ・ショスタコーヴィチ/交響曲第5番「革命」
 中心的テーマは「苦悩を通じた歓喜」とされ、
 ベートーヴェンの「運命」にも通じるものがある音楽。
 http://www.attackers-school.com/site/daigo0607.htm

 ・R.シュトラウス作曲/交響詩「英雄の生涯」
 展開順に、「英雄」「英雄の敵」「英雄の妻」「英雄の戦場」「英雄の業績」
 「英雄の引退と完成」というタイトルがついている。
 生きがいを求めて戦うアントレプレナーの姿とも重なるか?
 http://www.attackers-school.com/site/eiyuu0607.htm

 ・バッハ作曲/平均律クラヴィーア曲集
 この曲には、人生の「喜び、悲しみ、涙、嘆き、笑い」のすべてが
 包含されている。これらは「生きがい」の構成要素とも言えるだろう。
 http://www.attackers-school.com/site/heikinritu0607.htm


 □こんな習慣・行動を試してみよう。

 <遊び心>
 
 ・みずみずしい好奇心を持って、周りのものを眺めてみる
 ・童心に返って、公園で遊んだり、普段行かない場所を冒険してみる
 ・友人へのメールで、毎回、相手を喜ばせたり、笑わせたり、
  あるいは感心させるような文章を心がけてみる


 <生きがい>

 ・自分自身が命をかけてでもやり通してみたいものは何か、
  自分の内なる声に耳を傾けてみる
 ・周りの人の生きがいは何かを知り、それに対して自分が
  どのように貢献できるかを考えてみる
 ・自分の仕事が生きがいになるためには、何が必要か
  同僚や友人と話し合ってみる


 → 皆様はどんなことを実践していますか?
    

★このシリーズは、今週で終わります。今までのバックナンバーをご覧になって

 6つのセンスについて、ぜひいろいろと考え、感じ、試してみてください。




この文章は大前研一のアタッカーズ・ビジネススクールが発行するメルマガ【情熱DNA】(まぐまぐ殿堂入り)にて配信した内容です。ご登録いただければ毎週水曜日、お手元に届きます。こちらから

第3回「全体の調和」、第4回「共感」

今回は、第3回の「全体の調和」、第4回の「共感」の2つのセンスについて、
ご紹介いたします。


◆「個別」よりも「全体の調和」

調和とは、バラバラの断片をつなぎあわせる能力のことで、
「分析する」より「統合する力」、
「特定の答えを出す」より「広範なパターンを見つける力」、そして
「誰も考えなかったような要素の組み合わせから新たなものを創造する力」
を意味します。

そして、次の3タイプの人は成功する可能性が大だと言えます。
1.「境界」を自分で越えていく人
2.何か「発明」できる人
3.巧みな「比喩」が作れる人

また、これらのタイプの人が共通に持つ「全体像を見る能力」は、
コンセプトの時代には、ますます重要になってきていると言えます。


◆「論理」ではなく「共感」

共感とは、相手の状況に自分を置き換えて考えられる能力であり、
その人の気持ちを直感的に感じ取れる能力です。
また、誰かの立場に立ち、その人の視点で考え、その人が感じるように
物事を感じることのできる能力でもあります。

共感はデザイン、物語、調和とも関連があります。

また、必要な職務上のスキル以上のものです。生きるための倫理であり、
他人を理解するための手段であり、国や文化を超えて、人々を結びつける
普遍的な言語です。

さらに言えば、共感とは、多くの場合他人と調和する必要があるが、
時には孤立することも必要です。

-----------------------------------------------------------------

★さて、ここではあなたのビジネスにおける「全体の調和」と「共感」の
 活用方法を、具体的に考えてみましょう。

まずはどうやって、この「全体の調和」を活用すれば良いのでしょうか?
たとえば、こんなことを考えてみてください。

 ○あなたが手がける業務の都合や成果だけを考えるのではなく、
  もっと視野を広げ、部門、もしくは全社にとっては何が必要なのか、
  どんな成果につながっているのかについて、強く意識して業務を行う。
  (部分最適より、全体最適の視点で業務を行う)

 ○あなたの会社が行う事業は、本当に世の中に価値を提供し、
  社会に役立っているのか、真剣に考えてみる


次には、どうやって「共感」を活用すれば良いのでしょうか?
たとえば、こんなことを考えてみてください。
 
 ○あなたの事業や会社について取引先にプレゼンテーションする際に、
  論理的に説得するのではなく、話の内容にストーリーやドラマ性をもたせ、
  相手からの好感を得る

 ○あなたの夢や思いをかなえるためには、まずは誰かの夢や思いを
  実現するために、ありとあらゆる知恵を絞り全力で協力する



★次に、この【“全体の調和”】並びに、【“共感”の能力】を
 身につけ高めるための、様々なアプローチをご紹介します。
 (かなり主観に基づいてはいますが、リストアップしてみました。)

 いつもの思考・行動とは違和感があればあるほど、
 鍛えられるはずですので、この機会にぜひ試してみてください!


 □こんな作品を、映像で見て感じてみよう

 <全体の調和>

 ・『ラスト・オブ・モヒカン』
  1993年公開。18世紀建国前夜のアメリカを部隊に、最後のモヒカン族の
  戦いや愛を描く歴史ドラマ。種族絶滅の危機という悲劇から、人間全体の
  調和について考えさせられる。
  http://www.amazon.co.jp/gp/product/B00005FPRA/

 <共感>

 ・『ペイフォワード』
   「もし君たちが世界を変えたいと思ったら、なにをする?」
  一人の少年のアイデアが世界を変える感動のストーリー
  http://www.attackers-school.com/site/highpei0531.htm

 ・『シザーハンズ』
  ティム・バートン監督の出世作。ジョニー・デップが演じる両手がハサミ
  の人造人間と、少女の切ない愛を描いた珠玉のファンタジー
  http://www.attackers-school.com/site/highhands0531.htm


 □こんな書籍をまとめて読んで、至高の思考を磨こう
 
 <全体の調和>
 
 ・『江戸に学ぶ企業倫理―日本おけるCSRの源流』
  (日本取締役協会/生産性出版)
  日本人の持つ商業道徳や企業倫理を、その原点である江戸時代に探る
  http://www.attackers-school.com/site/highcsr0531.htm

 ・『文明崩壊―滅亡と存続の命運を分けるもの 』
  (ジャレド・ダイアモンド/草思社)
  以前も当メルマガでも取り上げた紹介文
  http://abscommunity.blog37.fc2.com/blog-entry-68.html
  
 ・『レトリック感覚』(佐藤信夫/講談社)
  http://www.attackers-school.com/site/highkankaku0531.htm
 

 <共感>
 
 ・『メンタリング・マネジメント―共感と信頼の人材育成術』(翔泳社)
  ABSで「アントレプレナーシップ講座」の講師を務める福島正伸氏の著書。
  http://www.attackers-school.com/site/highmenta0531.htm

 ・『きっと相手の心がつかめる自己表現法
  ―人に好かれる話し方、表情、しぐさ47の法則』(PHP研究所)
  パフォーマンス学の権威である佐藤綾子氏の著書。
  http://www.attackers-school.com/site/highhyogen0531.htm

  
 □賢明な先人たちの教えに耳を傾けてみる

 <全体の調和>

 ・孔子の『中庸』を学ぶ
  「どっちつかず」という意味ではなく、時には前衛的であり、
  時には保守的であり、双方を自由に行き来し、決して偏らないこと。
  孔子は思想をバランスできることを、最上の資質の一つであるとした。

 ・ヘーゲルの『弁証法』を学ぶ
  テーゼ=命題、アンチテーゼ=反、ジンテーゼ=合というように、
  互いに対立し矛盾しあうものを、さらに高次元で発展させ、
  統一させる考え方


 <共感>
  
 ・マザーテレサの生き方や志に学ぶ
  映画:http://www.motherteresa.jp/
  書籍:http://www.attackers-school.com/site/highseimei0531.htm
  
 ・マハトマ・ガンジーの生き方や志に学ぶ
  映画:http://www.attackers-school.com/site/highgandhidv0531.htm
  書籍:http://www.attackers-school.com/site/highgandhi0531.htm


 □こんな音楽を聞いて、物語に耳を澄ましてみよう
 
 <全体の調和>

 ・R.シュトラウス作曲/アルプス交響曲
  自然の美しさ・厳しさを、これほど忠実に再現した曲は他に例がない。
  特に、夜の闇〜日の出の瞬間を描写した冒頭部分は感動的。
  http://www.attackers-school.com/site/highalpens0531.htm

 ・エルガー作曲/行進曲「威風堂々」
  CMなどでも頻繁に耳にする名曲。「集中力を高める」曲としても秀逸。
  http://www.attackers-school.com/site/highihuu0531.htm  

 ・メンデルスゾーン作曲/交響曲第4番「イタリア」
  澄み切った青空の、底抜けの明るさを連想させる、明朗・新鮮・豊麗な曲。
  http://www.attackers-school.com/site/highmende0531.htm


 <共感>
 
 以下のクラシック音楽に共通するキーワードは、「悲劇」。
 聴き比べて、自分がどの「悲劇」に最も「共感」できるかチェックしてみるの
も面白い。
 自分の悲しみを共有してもらいたい気分の時のBGMとしてもおすすめ。

 ・ブラームス作曲/悲劇的序曲
  http://www.attackers-school.com/site/highbura0531.htm

 ・シューベルト作曲/交響曲第4番「悲劇的」
  http://www.attackers-school.com/site/highsyuu0531.htm

 ・マーラー作曲/交響曲第6番「悲劇的」
  http://www.attackers-school.com/site/highmahler0531.htm


 
 □こんな習慣・行動を試してみよう。

 <全体の調和>
 
 ・雑誌を見て、面白い比喩や表現はすぐにメモを取る
 ・自分がなぜ生きているのかや、自分の存在する意味について、
  常に意識する
 ・時には大自然の中に身を置き、人間の強さと弱さ、
  偉大さと無力さの両極端な思いをありのまま受け止める


 <共感>

 ・ボランティア活動に参加する
 ・インプロ(即興)体験をしてみる
 ・落語や漫談などを聞いて、人を引きつける独特の間の取り方を学ぶ


 → 皆様はどんなことを実践していますか?
    

★来週はシリーズ最終回として、「遊び心」「生きがい」を取り上げます!




この文章は大前研一のアタッカーズ・ビジネススクールが発行するメルマガ【情熱DNA】(まぐまぐ殿堂入り)にて配信した内容です。ご登録いただければ毎週水曜日、お手元に届きます。こちらから

第二回 物語

◆6つの感性(センス)
 □デザイン   
 □物語
 □全体の調和  
 □共感  
 □遊び     
 □生きがい
これらを6回にわけ、連続して1つずつ取り上げ、書籍の内容とともに
深堀していきます!

◆今回は、「物語」について、書かれていることをご紹介します。

物語は、「情報化の時代」に不当な非難を受け軽視されてきましたが、
実は、私たち仕事や生活に重大な影響を及ぼしています。

事実というのは、誰にでも瞬時にアクセスできるようになると、
一つひとつの事実の価値は低くなってしまうため、それらの事実を
「文脈」に取り入れ、「感情的インパクト」を相手に伝える能力が、
ますます重要になってきます。

そして、この「感情によって豊かになった文脈」こそが、
物を語るの能力の本質というわけです。


◆物語が持つビジネスでの可能性

物語は、「ハイ・コンセプト」と「ハイ・タッチ」が交わるところにあります。

認知学者マーク・ターナーの物語についての引用を借りれば、

「語りによるイメージ作り、すなわち“物語”は、思考の根本的な
 道具である。理性的な能力は、物語に依存している。
 ・・・私たちの経験や知識、思考の大部分は物語という形で
 構成されているのだ」

というように、物語の特質を述べることができます。

そしてこの物語が持つ可能性は、ヒューレット・パッカードも3Mでも
活用され、ビジネスに成功をもたらしています。


◆私たちの物語は、私たち自身

豊かな時代においては、個人的な物語がより重要に、そして急を要する
ものになります。多くの人が、もっと自由に「自己と人生の意義」を
探求するようになるからです。

「コンセプト」の時代は、人は互いの物語に耳を傾ける必要があること、
そして、一人ひとりがそれぞれの人生の物語の作者であること、
に気づかせてくれたというのが、このパートのキーメッセージとなります。

-----------------------------------------------------------------

★さて、ここではあなたのビジネスにおける「物語」の活用方法を
 具体的に考えてみましょう。

どうやって、この「物語」を活用すれば良いのでしょうか?
たとえば、こんなことを考えてみてください。
 
 ○自分が新しく会社を設立するとしたら、どのようなストーリーがある
  会社にしたいか具体的にイメージし、考えてみましょう。
  例)会社名はどんな思いで決めたのか、
    売る商品を決める時のエピソード、
    初めてお客さんに買ってもらった時の感動はどんなものか

 ○自社商品の価格を一つ選んで、それを2倍で販売するとしたら、
  どのような物語を伝える必要があるのか、もしくはどのような物語
  があれば良いのか、自分なりにイメージしてみましょう。



★次に、この【“物語”の能力】を身につけ高めるための、
 様々なアプローチをご紹介します。
 (かなり主観に基づいてはいますが、リストアップしてみました。)

 いつもの思考・行動とは違和感があればあるほど、
 鍛えられるはずですので、この機会にぜひ試してみてください!


 □こんな作品を、書籍と映像で、読んで見て感じてみよう

 ・『ギリシア神話』
  http://www.attackers-school.com/site/storygreece0524.htm
 ・『三国志(三国演義)』
  200年前後の中国を舞台に、魏呉蜀三国の攻防を描いた歴史絵巻
  http://www.attackers-school.com/site/storysangokushi0524.htm
 
 ・『指輪物語/ロード・オブ・ザ・リング』
  書籍:http://www.attackers-school.com/site/storyyubiwa0524.htm
  映画:http://www.lotr.jp/

 ・『キング・アーサー』
  http://www.movies.co.jp/kingarthur/


 □起業家の志や、ブランドが持つ物語の奥深さを知る

 ・『ザ・ブランド―世紀を越えた起業家たちのブランド戦略』(翔泳社)
  スターバックス、デルなどの世界的な6つのブランディングの成立過程を、
  起業家のビジネス史をもとに明らかにする書
  http://www.attackers-school.com/site/storybrand0524.htm

 ・『トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦(1)ブランド人になれ!』
  (ティビーエスブリタニカ)
  ブランド人になるための50項目について、ウィットに富んで書かれた書
  http://www.attackers-school.com/site/storytom0524.htm

 ・『すべては一杯のコーヒーから』(新潮社)
  タリーズコーヒーの創業者松田公太氏の物語をここに
  http://www.attackers-school.com/site/storytullys0524.htm
  
  
 □世界に誇れる日本のマンガやアニメを、改めて見てみよう

 ・『ドラゴンボール』
  http://comics-news.shueisha.co.jp/common/dragonball/index.html
 ・『ブラックジャック』
  http://blackjack.jp/
 ・『もののけ姫』
  http://www.attackers-school.com/site/storymononoke0524.htm

 □こんな音楽を聞いて、物語に耳を澄ましてみよう
  
 ・ビバルディーの『四季』
 ・パッペルベルの『カノン』
 ・スメタナの『モルダウ』

 
 □満天の星空を見て、壮大な星座が織り成す神話の世界に、
  思いをめぐらせてみる
 
 ・プラネタリウム
  全国のプラネタリウムが探せるリンク集
  http://www.planetarium.to/
  
  特にネスカフェのCMでおなじみの、大平氏が作ったプラネタリウム
  「メガスター」を見たい方はこちら
  http://www.megastar-net.com/

 ・星空がきれいな場所
  全国の星空がきれいな場所を探せる地図
  http://japan.astronomy.jp/modules/astromap/

 ・星座の神話に関するサイト
  http://nicesealife.com/

 
 □物語を感じられ、感情移入ができるスポットに行ってみる

 ・歴史の名所、名城
  例)関ヶ原、壇ノ浦、出雲大社、函館五稜郭、姫路城、大阪城など
 
 ・何かの発祥の地に行ってみる
  例)大森貝塚(東京)、出島(長崎)など


 □こんな習慣・行動を試してみよう。

 ・短編小説や自分史を書いてみる
 ・ブランド価値が高いと思われる企業を研究して
  ビジョンやミッションを理解し、その根底に流れる物語に耳を傾ける
  または、成功起業家の話を聞いてみる
 ・その日に見た夢を思い出し、そのストーリーの意味を考えてみる

 → 皆様はどんなことを実践していますか?
    

★第三回は「調和」・「共感」を取り上げます!


この文章は大前研一のアタッカーズ・ビジネススクールが発行するメルマガ【情熱DNA】(まぐまぐ殿堂入り)にて配信した内容です。ご登録いただければ毎週水曜日、お手元に届きます。こちらから

第一回 デザイン

新刊本、『ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代』は
既に読まれましたか?21世紀に求められる6つのセンスについて
述べられています。

◆6つの感性(センス)
 □デザイン   
 □物語
 □全体の調和  
 □共感  
 □遊び     
 □生きがい
今後、6回にわけ1つずつ取り上げ、書籍の内容とともに
深堀していきます!


◆今回は「デザイン」についてご紹介します。

今の時代は、単に機能的な商品・サービスを提供するだけでなく、
外観が美しく、感情に訴えかけてくるものを創ることが不可欠に
なっています。そこで求められているのが「デザイン」というわけです。

デザインが不可欠な資質になってきた理由は、少なくとも3つあると
記されています。

 1.豊かさや技術革新により、デザインに関する鑑識眼を身
   につけた人が増えたこと。
 2.他社製品との差別化や新規事業創出のカギを、デザインが
   握るようになってきたこと。
 3.「世界を変える」という究極の目的のために、デザインを
   もっと用いることができるようになるから。


◆「実用性」⇔「優位性」

デザインとは、古典的な全体思考能力であり、
「実用性」と「優位性」の組み合わせだとあります。

そして、デザインはビジネスそのものであり、ビジネスはデザイン
そのものであると言えるくらい、「右脳主導思考」の「有意性」の
比重が高まっています。(「左脳主導思考」の「実用性」に比べ、)

そのため、未来を「設計」できる力を有する人が、
変化を生み出し、新しい世界を創り上げる主体者となることができると
いうのがこのパートのキーメッセージです。


◆さて、ではあなたのビジネスにおける「デザイン」の活用方法を
 具体的に考えてみましょう。

どうやって、この「デザイン」を活用すれば良いのでしょうか?
たとえば、こんなことを考えてみてください。
 
 ○会社の営業成績を3倍にするために、営業資料、会社案内、
  パンフレット、カタログなど各種資料のデザイン性を改善してみる

 ○自社商品の価格を一つ選んで、それを2倍で販売するとしたら、
  どのようなデザインにすれば良いのか、どのような「優位性」
  を高めれば良いのか、自分なりにその商品を改良案を出してみる
 
 ○単純な事務作業に使う伝票や社内資料などのデザイン性を高め、
  事務作業の効率化を図ったり、ワクワク感を創りだすことができないか、
  知恵を絞ってみる


◆次に、この【“デザイン”感覚】を身につけるための様々な
アプローチをご紹介します。(かなり主観に基づいてはいますが
リストしてみました。)

いつもの思考・行動とは違和感があればあるほど、鍛えられるはず
ですのでぜひ試してみてください!


 □こんな、書籍・雑誌を手に取ってみよう。

 ・『日経デザイン』日経BP:デザインをビジネスの視点で捉えた雑誌
 ・『ブレーン』宣伝会議:デザイン・映像のセンスやアイデアを磨く月刊誌
 ・『アイデア』誠文堂新光社:グラフィックメディア中心の国際的雑誌
 ・『流行通信』INFASパブリケーションズ:新感覚のトレンドファッション誌

 ・『ELLE・DECO』アシェット婦人画報社:世界中で販売されている雑誌
 ・『Casa BRUTUS』マガジンハウス:建築やデザインを楽しむ雑誌
 ・『MODERN LIVING』アシェット婦人画報社:ハイグレードなインテリア誌
 ・『商店建築』商店建築社:トレンドのショップデザインを紹介する雑誌


 □こんな、映画を見てみよう。

 ・『ラストエンペラー』:
    ベルナルド・ベルトリッチの1987年の作品。アカデミー賞9部門受賞。
    美しいメロディーと映像が、見ているものの五感を刺激する
 ・『ベルリン・天使の詩』:
    モノクロとカラーの映像が印象的
 ・『紅いコーリャン』:
    紅色が印象的


 □こんな博物館・美術館にいってみよう。

 ・Bunkamura ザ・ミュージアム:
   複合文化施設の中にある美術館
 ・国立西洋美術館:
   中世末期から20世紀初頭にかけての西洋絵画とフランス近代彫刻を展示
 ・杉並アニメーションミュージアム:
   アニメ全般を総合的に紹介
  *その他、東京国立近代美術館、江戸東京博物館、東京国立博物館など


 □こんなスポットにいってみよう。

 ・青山ラピュタガーデン(レストラン):
   地上34mに位置し「水と緑と光が演出する楽園」のようなスポット
   http://www.aoyama-laputa.jp/
 ・表参道ヒルズ(複合施設):
   安藤忠雄氏が設計した地上6階地下6階の複合施設。2006年完成
   http://www.omotesandohills.com/
 ・グランドハイアット東京(デザイナーホテル)
   http://www.grandhyatttokyo.com/index.htm ・THE CONRAN SHOP(ショップ)
   http://www.conran.ne.jp/
  

 □こんな習慣・行動を試してみよう。

 ・自分が欲しいと思った商品のイメージをデザインしてみる
 ・デザイン・フェスタに参加する
 ・デザインが良いと思う商品を実際に使用してみる
   例)amadanaの家電、スウォッチの時計、
     ジョージ・ジェンセンのペンホルダー
    ・
    ・
    ・
   → 皆様はどんなことを実践していますか?
 

◆第二回は「物語」を取り上げます!


この文章は大前研一のアタッカーズ・ビジネススクールが発行するメルマガ【情熱DNA】(まぐまぐ殿堂入り)にて配信した内容です。ご登録いただければ毎週水曜日、お手元に届きます。こちらから

Template Designed by DW99